JAアクセラレーター(第2期) 採択企業紹介③
AgVenture Lab(アグベンチャーラボ)で5月18日、JAアクセラレータープログラム(第2期)の最終審査コンテストが開かれ、8社が優秀賞として採択されました。最終回の今号では2社を紹介します。
テラスマイル株式会社
【プラン名】データを活用した新たな営農支援プラットフォームの構築
宮崎県で農業生産法人の立ち上げ・黒字化に携わった生駒祐一氏が、その後「みんなが楽しく働けるまちづくり」をビジョンに掲げ創業した、農業情報基盤「RightARM」を提供する会社です。スマート農業の社会実装に当たり課題となる、「導入効果を定量的に評価・分析できる」サービスであり、リリース後、10JA・20品目・センサー10種類・約1200の経営体情報を分析し、委託金額は1億5000万円を超え、13人の雇用機会を創出する見込みです。
コンテストでは、「RightARM」が必要とされる背景・社会課題、また農業者への営農支援を主な目的とする「RightARM」の活用により、農業経営における管理能力の向上と、営農指導員の現場力向上が期待できることなどを中心にプレゼンしました。
今後約4カ月間にわたるアクセラレータープログラムでは、「RightARM」を基盤とした、2種類のスマート農業実装パッケージの作成および全国への普及、㈱マイファーム・東京農業大学など数社共同で作成した営農指導員向けの活用講座の立ち上げ(オンライン配信)を目標としています。
AGRIST株式会社
【プラン名】農業の人手不足をAIと収穫ロボットで解決
町全体でスマート農業を推進し、食と農のシリコンバレーを目指す宮崎県新富町を拠点にした、農業の人手不足をAIと収穫ロボットで解決することを掲げ立ち上げられた会社です。同社の強みとして、①新富町にあり、スマート農業を実践する農家と共に、農業の現場で農家のニーズを捉えながらスピード感を持ってロボットを共同開発できること、②東京大学と宮崎県との産学官連携による機能の追求・品質管理ができること、を挙げています。
コンテストでは、ピーマンやキュウリの収穫・出荷作業に要する時間が全体の5割超を占め、それが人手不足の要因となっているという農家の声から収穫ロボットの開発を始めたことに触れ、シンプルかつ低コストなロボットの提供を目指していることを紹介しました。
今後約4カ月間にわたるアクセラレータープログラムでは、JAグループの持つさまざまな農家や農業法人との接点を活用し、ヒアリングによりロボットを改善し、同社のロボットレンタル型ビジネスプランの全国普及を加速させることを目標としています。