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初の和牛甲子園を開催

飛騨高山高(岐阜)が初代V、 肉質最優秀は鹿屋農高(鹿児島)

 畜産総合対策部は1月18、19の両日、東京・芝浦の東京食肉市場で第1回全国農業高等学校和牛枝肉共励会「和牛甲子園」を開きました。将来の担い手候補である全国の“高校牛児”たちが、肥育した和牛の肉質と日頃の取り組み内容を競い合いました。 【畜産総合対策部】

3年前の新規事業企画 関係者の協力得て開催

 この大会は、平成26年度の新規事業企画として採用された「一牛入魂! 和牛甲子園!!」(栃木県本部・高久克寿職員提案)を元に具体化の検討を進め、教育機関や東京都などの協力を得て、約3年の準備期間を経て開催にこぎつけました。

 和牛甲子園は、①将来の担い手候補である高校生の就農意欲を高め②同じ志を持つ生徒のネットワークを創出して意欲と技術の向上を図り③生産から販売をサポートするJAグループへの理解情勢を図る、という三つを狙いとして開催しました。

 “高校牛児”№1を選ぶ審査は、肉質評価に加え、高校生の日頃の取り組み内容を加味した総合評価スタイルで行いました。和牛甲子園はこれに加えて、ワークショップ形式の学習会、枝肉勉強会、せり見学、食肉流通のプロによる講演会、同世代交流の学校交流会という多彩なメニューで、全2日間にわたり行われました。

全国から15校、53名参加 高い技術に驚きの声

 第1回となる今大会には、全国8県15校から高校生53名と黒毛和牛21頭が集合しました。

 10分間の持ち時間で競った体験発表会では、各校から高い技術レベルの創意工夫あふれる取り組みが報告され、審査員を驚かせました。

 また、出品牛の肉質評価では、21頭中19頭が4等級以上に格付けされ、プロに負けない高い技術力を示すとともに、東京市場に全国から集まる目の肥えた買参人から高い評価を得ることができました。

 審査の結果、総合評価部門の最優秀賞の栄冠を掴んだのは岐阜県立飛騨高山高等学校となりました。高い肉質に加え、卵巣摘出などによる特徴的な雌牛肥育の取り組みが評価されました。同校は、昨年9月に開催された全国和牛能力共進会宮城大会の高校生の部でも最優秀賞を獲得しており、2冠達成となりました。また、肉質評価部門の最優秀賞には鹿児島県立鹿屋農業高等学校が選ばれました。

 本大会は「生徒の目標になる」「他に例のない取り組み」と学校関係者の評価も高く、来年度以降も継続開催する予定です。

上.総合部門最優秀賞に輝いた飛騨高山高校
下.取り組みを発表する飛騨高山高校

肉質部門最優秀賞の鹿屋農業高校の枝肉

 

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