担い手経営体に向け総合的な情報発信
担い手アグリサミットで省力のミニセミナーも
JA広島中央会と広島県本部は平成29年11月28、29の両日、東広島市入野のJA西日本営農技術センターで「JAグループ広島 担い手アグリサミット」を開きました。2日間で担い手経営体、JA、行政関係者など380人が来場しました。【広島県本部】
この取り組みは、JAグループ広島として担い手経営体に対し情報発信する場をつくり、「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」に向けて具体的で総合的な取り組み提案を実施することを目的として昨年度から開催しています。今年度は「トータルコスト低減に向けた取り組み提案」をテーマとして、従来の研修会・実演会・展示ブースに加え、新たに省力化に向けた各種ミニセミナーを開きました。
来場者の関心を集めた実演会では、ドローンによる農薬散布試験飛行の他、トラクターに装着して耕盤・心土破砕を行うことで土壌の膨軟化を図り排水性を高める「パラソイラー」の実演などを行いました。圃場の排水対策は野菜栽培で全県的な課題となっており、来場者は熱心に質問するなどしていました。
水稲栽培に関しては、業務用米としての「あきさかり」の多収の取り組みを提案。来場者が多収性品種を食べ比べ、栽培方法によって「あきさかり」の業務用に求められる粒感や硬さなどが備わることを体感するブースを設けました。
研修会では、トータルコスト低減に向けた取り組み提案や実際に農事組合法人で実践している事例を説明。展示ブースでは、コスト低減に向けた生産資材やICT(情報通信技術)などの新技術、鳥獣害対策を紹介するなど、農業者の所得向上・課題解決に向けた総合的な提案を行いました。
東広島市の農業生産法人(株)賀茂プロジェクトの田川憲司さんは「経営のヒントを得たいと思い来場しました。園芸移植機は手間が掛かる球根の植え付けに活用できそうなので、まずはレンタルで導入を検討します」と話し、「アグリサミットは農機だけでなく、技術や資材も紹介していることが良いですね」と評価していました。
JA全農ひろしま園芸・資材部の山田実部長は「本サミットが担い手農家の経営力向上の一助となればいいと考えます」と期待を込めました。