酪農家の所得向上目指し 付加価値商品を開発
下郷(しもごう)農協は、大分県北部に位置する中津市耶馬溪町内の下郷地区を中心に約300戸の農家・組合員で組織、平成27年3月に信用事業を譲渡し、経済事業を中心に取り組む農協です。
同地区は、四方を山林に囲まれた溪谷・傾斜地が多く、田畑面積は10%にも満たない山間地域のため、昭和23年の農協創立以来、組合員は家族農業を中心に少量多品目の生産に取り組んできました。また消費者に安全・安心を届けるため有機農法での野菜・米生産をはじめ、乳牛や黒毛和牛・黒豚・おおいた冠地どりの家畜は、遺伝子組み換えをしていない、ポストハーベストフリーの大豆やトウモロコシを使った配合飼料で飼育しています。
農協では、農畜産物は全量買い取りを基本に、付加価値を更に高めるための各種加工事業を展開、福岡や大分の消費者を中心に産直方式による販売を進めています。また、加工事業の取り組みは、地域雇用にもつながっています。
生乳100%の「飲む ヨーグルトS-1」開発
地域の中核産業で農協の中心商品でもある「耶馬溪牛乳」は、農協から車で15分程にある鎌城(かまぎ)地区で生産され、新鮮な生乳を毎日集乳し牛乳工場に運び込み、その日のうちに製造しています。
また、そんなこだわりの生乳を使って、一昨年、「飲むヨーグルトS–1」の製造販売を始めました。
国の畜産クラスター事業を活用して製造施設を整備。安定剤・香料など添加物は一切使わず、耶馬溪牛乳の生乳を100%使用し、腸まで届くビフィズス菌、上品な甘味の香川県産「和三盆」といったこだわりの厳選素材で作り上げたスペシャル(S–1)な商品です。
6次産業の推奨品認定受け行政とも連携し販売促進
商品の販売開始に合わせ中津市の6次産業推奨品として「飲むヨーグルトS–1」をエントリー、同市審査会が「生産者・生産物・地域・商品が輝き、消費者も喜ぶ加工品」(ファイブスター)を認定基準とする商品として14品目の推奨品認定を受け、行政との連携による販売促進も図っています。
これからも、農家・組合員が将来に向け輝き、下郷地域が支持され輝き、商品自体の魅力で輝き、ご利用の消費者に喜んでもらえる商品開発で、地域農業の振興に取り組んで行きます。
オンラインショップはこちら
http://shop.simogonokyou.or.jp
概要 | 平成31年3月31日現在 |
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正組合員数 | 334人 |
准組合員数 | 561人 |
職員数 | 51人 |
販売品取扱高 | 7億6千万円 |
購買品取扱高 | 2億8千万円 |
長期共済保有高 | 104億2千万円 |
主な農畜産物 | 牛乳、牛・豚・鶏肉、米、有機野菜全般 |