コミュニケーション
畜産生産部
2019年11月18日(vol.904)
ロボットをサルモネラ検査に活用
安川電機の協力で開発、省力化を実現
家畜衛生研究所は、㈱安川電機の協力を得て、サルモネラ検査用のロボットシステムを開発し、平成30年4月に導入しました。以来、省力化が実現し、円滑な検査処理に貢献しています。
多大な労力を要するサルモネラ検査
採卵養鶏場では鶏卵のサルモネラ菌汚染を予防するため、鶏舎や鶏卵のサルモネラ菌の有無を定期的な検査で確認しています。家畜衛生研究所クリニックセンターでは全国の養鶏場から委託を受け、年間約4万検体(平成30年度)を検査しています。
サルモネラ菌の検査は多くの工程から成り、そのすべてを人手で行っていたため、多大な労力と時間がかかっていました。そこで、㈱安川電機の協力を得て平成28年にロボットシステムの開発に着手。平成30年4月に単腕・双腕の2台のロボットを導入しました。
0.5人/日の省力化を実現
ロボット導入により、約0.5人/日の省力化が実現し、検査員の労力の大幅な軽減が達成されました。今後は1人/日の省力化を目標に、ロボットの作業能力のさらなる向上を目指します。
今回、検査の効率化にはロボット導入というハード面のみならず、人材配置や作業工程といったソフト面の改善も重要であることが分かりました。今後も、ハードとソフトの両面で向上を続け、質の高い検査で安全な畜産物の供給に貢献します。