JAズームイン
富山県
JAいなば
2018年2月12日号(vol.832)
ハトムギ生産日本一 加工施設設け商品開発
富山県小矢部市と高岡市福岡町をエリアとするJAいなばは、水稲を主体とした農産物の他、水田フル活用に向けた実需者ニーズに沿った作物に着目し産地育成を進めています。
健康志向の高まり反映し 10年前からハトムギ栽培
JA管内は、農地の担い手集積率が8割以上で、機械の大型化が進んでいる地域です。その利点を生かせる特産物を育成できないか試行錯誤を重ね、健康志向の高まりを反映した農産物としてハトムギを10年前から栽培しています。
当初70㌃の試験栽培から始めた面積も平成29年産では260㌶と大幅に伸び、作付面積・生産量とも全国一となりました。新たな農産物を振興するに当たり、大豆関連機械を活用できないか、連作障害を回避できないか、湿地帯でも作れるのか、麦跡も活用できないかなど、農業者の悩みの声を改善・反映した産地育成に取り組み、機械の大型化が進む地域に沿った農産物として飛躍的に面積が拡大しています。
ご飯に混ぜるハトムギ 精白粒が特に好評
ハトムギは漢方では「ヨクイ」と呼ばれ、滋養強壮や新陳代謝の促進、老廃物の排せつ、肥満防止の働きがあり、また、美肌や美白、イボ取り効果もあると言われており、女性には喜ばれる効果が期待できます。JAでは、はとむぎ茶、うどん、クッキー、アイスなどの食品の他、化粧品のハトムギスキンケアオイルも商品化しています。特にハトムギ粒をご飯に混ぜることで〝ヨクイニン〟(肌荒れ対策やイボ改善)の効果が期待できる、ハトムギ精白粒が好評です。
また、自ら加工を行うため精白加工施設を設置し、魅力ある農産物加工商品の開発に取り組み、ハトムギ玄穀販売の他、殻を取り除いた渋皮付き粒や精白など実需者に応じた流通・販路拡大を目指しています。
ハトムギ原料(殻、子実、油、エキス)のすべてを利活用した商品開発をこれからも進めていきます。
「ハトムギスキンケアオイル」
JAいなば(富山県)
概要 | 平成29年2月28日現在 |
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正組合員数 | 7067人 |
准組合員数 | 2105人 |
職員数 | 259人 |
販売品取扱高 | 36億9千万円 |
購買品取扱高 | 39億8千万円 |
貯金残高 | 947億2千万円 |
長期共済保有高 | 3154億2千万円 |
主な農産物 | 水稲、大豆、大麦、ハトムギ |