JAとともに活動し成果実感
JA全青協の水野喜徳会長 ラジオ番組で語る
全農が提供するラジオ番組、TOKYO FMの「あぐりずむWEEKEND」の4月13日(一部地域は14日)放送に、全国農協青年組織協議会(JA全青協)の水野喜徳会長が登場しました。番組では、パーソナリティーの川瀬良子さんが、群馬県東吾妻町でコンニャク芋を栽培する水野会長のもとを訪れ、農業やJA青年部活動にかける思いを聴きました。インタビューの様子を紹介します。
コンニャクと会話も
川瀬良子さん 群馬県といえばやっぱり、コンニャクです。大きなトラクターがどんとあります。
水野喜徳会長 これから5月に向けて、コンニャクを植え付けるために、畑を起こす作業をします。耕起作業と言って、ロータリーで畑を新しい状態、土を起こして、ふわふわな状態にしていきます。
川瀬さん コンニャク芋づくりで、一番大切なこと、大変なことは何かありますか。
水野会長 大切なことは選別作業です。病気にかかっているような種芋もあり、ちゃんと選別をしないと、畑で病気が出てしまうので、そこが第一だと思います。第二は、土づくりです。
難しいところですが、雨が降ってすぐ植えないとか、細かいことです。適した状態のときに植えるというのも、後々に病気が出なくなる秘訣(ひけつ)だと思っています。就農してすぐは、右も左も分かりませんでしたが、最近はだいぶ、コンニャクと会話できるようになってきた気がします。
川瀬さん コンニャクとの会話とはどういうことですか。
水野会長 生き物は、話し掛けてあげるとか、そばにいてあげないと、すぐ機嫌を損ねてしまうような感じがします。だから畑にも行って、触ってあげる、見てあげる。本当に感覚的なことだと思うのですが、しっかりと目で見てあげないとすねてしまうような気がします。
資材価格下げなど手応え
川瀬さん 生産者として忙しいと思いますが、どうして若手農業者の代表(JA全青協会長)になろうと思ったのですか。
水野会長 コンニャク農家だけでなく農業全体が、政策の荒波にもまれている時期です。私たちがあと20年、30年と農業ができるように、土台を今つくらなければいけないという使命感から、全国の会長になろうと考えました。
川瀬さん 実際に代表として活動をして気持ちが変わってきたとか、周りが動いてきたとか、何か実感はありますか。
水野会長 大いにあります。肥料やトラクターの値段が下がるなど、JAと私たちが一緒に頑張ってきた中での成果だと思います。東京へ行く機会も多く、いろいろな方と会って、青年農業者と言われる私たちの思いを伝えるということも、この1年はだいぶ出来ました。これは1年では結果は出ないと思いますが、2年、3年と取り組めば成果が実ってくるのではないかと思います。
将来へ実力蓄えるとき
川瀬さん 若手農業者の方に、何かメッセージ、アドバイスはありますか。
水野会長 地域から農業者がだんだん少なくなり、10軒で背負っていた農地を1軒で背負わなければいけないという時代になってくると思います。そのときまでに、若手農家がなるべく実力を付けて備えるということが非常に重要だと思います。
川瀬さん 最後に、JA全青協と、群馬県が誇るコンニャク芋のPRをお願いします。
水野会長 私たち全青協は、日本の農業を現場から支える者として、引き続き、いろいろなことに頑張っていきたいと思います。コンニャクに関しても、業界全体が発展するように、少しでも現場を大切にしたいと思います。
みずの・よしのり 1977年生まれ。2005年に就農。13年JAあがつま青年部長、15年群馬県農協青年部協議会委員長などを歴任し、18年5月から現職。