「担い手TAC」に「特産TAC」 出向く営農指導体制強化、確立
JA京都にのくには京都府北部に位置し、米、茶、京野菜、小豆などの生産をしています。「京都」「丹波」ブランドを活かした京野菜など付加価値の高い産品の生産拡大に力を注ぎ、平成29年6月には特産物「万願寺甘とう」が、近畿地区の野菜としては初めて地理的表示(GI)保護制度に登録されました。
全国に先駆け平成19年TACを立ち上げ
JA京都にのくには平成19年3月、全国に先駆けてTACを立ち上げ、大型農家や新規就農者などに出向き、営農指導を中心に生産資材の提案や経営相談などを行ってきました。この取り組みへの評価は高く、さらに拡大できないかと検討した結果、平成30年度から従来のTACを「担い手TAC」と位置付け、新たに各地区の特産物や生産者部会対応に重点をおく「特産TAC」を設置しました。
特産TACは管内の各市に3〜4人の合計10人を配置し、特産物の育成を中心に生産者部会の事務局としても活動しています。TACリストには、大規模経営でなくても産地には欠かせない農家をリストアップ。TAC一人当たり約50人を対象に、日々の訪問活動を行っていますが、特産TACは部会運営全体をサポートする体制づくりをしていることから、リスト外の特産物を栽培している農家の対応も行っています。
新規就農者や定年帰農者向け「野菜の学校」を継続開催
新規就農者や定年帰農者のために農業の入門講座として開いている「野菜の学校」はTAC設立時から現在も継続しています。これまでは1会場で担い手TACが中心となって開いていましたが、受講希望者が多くなってきたことから、現在は各市(3会場)で開催。平成30年からは特産TACが中心となって「野菜の学校」を担当しています。
新たな体制の下、営農指導を基軸に置いた出向く体制による活発な訪問活動を行うことで、組合員の営農指導への満足度がより一層向上することが期待されるとともに、生産者と一体となった産地育成を目指してさらなる結束力強化に向け取り組んでいます。
概要 | 平成30年3月31日現在 |
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正組合員数 | 1万2684人 |
准組合員数 | 9139人 |
職員数 | 348人 |
販売品取扱高 | 21億9千万円 |
購買品取扱高 | 24億2千万円 |
貯金残高 | 1500億4千万円 |
長期共済保有高 | 5900億1千万円 |
主な農畜産物 | 米、万願寺甘とう、茶、小豆、紫ずきん(黒大豆) |