麦類、新規需要米、畜産含め 地域一体型の農業をサポート
JAおやまは平たんな土地を活かした米や麦、イチゴやトマトなどの施設園芸を含む青果物、花き類や和牛といった畜産など、多種多様な農業が特徴です。
バラ出庫のCE増設し飼料用米生産サポート
管内はビール大麦や小麦などの全国有数の麦作産地で、その後作として新規需要米(主に飼料用米)の作付けが拡大し、その後の増加も見込まれました。これを受け平成24年10月、新規需要米生産の拡大補助を目的に、「思川カントリーエレベーター(CE)」(総処理量3000㌧、平成29年産米集荷量2639㌧)を設立しました。大きな特徴として、フレコン出庫と並行した「バラ出庫」があります。県内3カ所だけでの取り組みで、24㌧トラックへ直接積み込みフレコン使用料を削減します。加えて、もみ殻の地域の畜産農家などへの配布など、耕畜連携にも取り組みます。
現在、思川CEを含め2基のCEと9基のライスセンターが稼働し、耕種農家をサポートしています。今後も管内一体となり、麦類から新規需要米の作付けといった生産体系を支援し、他産業との連携も含め、地域一体型の農業を拡大していきます。
「とちぎ和牛」のブランド力向上へ
管内の主な農畜産物の一つが「とちぎ和牛」です。管内の黒毛和種の肥育頭数は県内1位を誇り、現在はEU・シンガポールを中心に輸出にも取り組み、県内出荷頭数の50%を占めています。「とちぎ和牛」は今年度の全農肉牛枝肉共励会にて、全国の銘柄牛の中から最高賞を受賞したブランド牛で、国内・海外で高く評価されています。
JAおやま肥育牛部会会長とJAグループ栃木和牛販促委員会会長を務める松本一男さんは、「今年度からJA東日本くみあい飼料(株)の配合飼料〝肉牛アドバンスライス〟という飼料に切り替えています。飼料用米圧ペンの含有量の多さが特徴で、牛肉の食味向上を期待します。管内の新規需要米作付けの増加もあり、飼料用米を多く含む飼料を与える、その牛のふん尿を堆肥として活用する、良質な飼料用米ができるといった、地域の循環型農業につながることも期待します」と話します。地域の飼料米も使用した飼料による、より安心・高品質な「とちぎ和牛」を今後も広くPRしていきます。
概要 | 平成30年2月28日現在 |
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正組合員数 | 8954人 |
准組合員数 | 5428人 |
職員数 | 364人 |
販売品取扱高 | 101億8千万円 |
購買品取扱高 | 38億9千万円 |
貯金残高 | 1647億2千万円 |
長期共済保有高 | 4320億1千万円 |
主な農畜産物 | トマト、レタス、キュウリ、イチゴ、ビール大麦、小麦、黒毛和牛など |