県本部だより
山梨県本部
2018年10月1日(vol.858)
県オリジナル品種 ブランド化を推進
市場で桃「夢みずき」、ブドウ「甲斐のくろまる」PR
山梨県本部は「山梨県オリジナル品種ブランド化推進会議」(小池通義会長=JA山梨中央会副会長)と連携し、県オリジナル品種のブランド化に力を注いでいます。
有望な4品目、10品種を品種登録・商標登録出願中
同会議は、山梨県本部営農企画課を事務局に山梨県、県内JA、(公)県果樹園芸会、県果樹苗木生産者組合、JA山梨中央会ほかを会員に、平成14年に発足しました。山梨県のオリジナル品種の開発と生産振興、販売強化に重点をおいたブランド化を推進しています。現在、県のオリジナル品種としては、桃の「夢みずき」、スモモの「皇寿」、オウトウの「甲斐ルビー」、ブドウの「甲斐のくろまる」「甲斐ベリー3」など4品目、10品種が品種登録または商標登録出願中で、苗木供給も行っています。
今年は同会議の検討部会が東京都中央卸売市場大田市場で「夢みずき」と「甲斐のくろまる」の試食宣伝会を行いました。
市場関係者が試食 高い評価に手応え
7月3日に行った「夢みずき」の試食宣伝会では糖度・サイズなど一定基準を満たした「夢みずき」を専用の化粧箱に入れ、展示しました。化粧箱には「糖度14%度Over」と記され、他の品種と差別化し、おいしさをアピールしました。味を確かめた関係者からは「着色が良く、大玉で見栄えが良い」、「どれを試食しても食味が良く、糖度が高い」と高評価を得ました。
「夢みずき」は平成26年に品種登録され、3年前から数量はわずかですが市場出荷されています。平成24年度に試験栽培を始めてからこれまでに約1万5000本の苗木を供給、成園化が進み出荷量が増えていく中、山梨県の主力品種となる桃として期待が高まります。
「甲斐のくろまる」は、近年の高温傾向で黒系ブドウの着色不良が懸念される中、大粒で着色が良いのが特長です。8月3日に行った試食宣伝会では、試食会のアナウンスが入ると今年の味を確かめようと大勢の市場関係者が詰め掛け、事務局は品種の特長などを丁寧に説明しながらPRしました。市場出荷が始まり今年で5年目を迎えた「甲斐のくろまる」は、市場関係者の認知はまだ低いことから、同会議は今後もこのような宣伝会などを通じて認知度を高めていくことで山梨県オリジナル品種の販売強化につなぐべく取り組んでいきます。