カレーチェーン・壱番屋と業務合意し米販路を確保
JAにしみの管内は、岐阜県内の米生産量の約4割を占める米どころです。
外食産業と業務合意 米の供給では県内初
米の販売収益を確保し、農家の経営安定につなげようと今年2月、全国にカレーチェーン店を展開する壱番屋、米卸の名古屋食糧とJA間で業務合意が交わされました。JAが主食用米の供給で外食産業と業務合意するのは県内で初。7月から岐阜県内の「CoCo壱番屋」でJAにしみの産米「あさひの夢」を使用したイベントが開催されています。
イベント期間中は、店舗に生産者の顔写真を入れた卓上ポップを設置したほか、のぼりを立てJA産米をPRしました。JAの支店や直売所でもポスターを掲示し、来店を呼び掛けました。
壱番屋の担当者によると、県単位でカレーライスに地元産米を使う取り組みは初めてとのこと。来店者からも「身近で安心感がある」「米の品質への関心が深まった」などの声が聞かれ、評判も上々だということです。
実需者ニーズの把握 販路拡大への第一歩
当JAでは、自己改革の農業者の所得向上に向け、実需者ニーズに基づいた米の直接販売に力を入れています。特に、不足感が出ているとされる業務用米にいち早く目を付け、実需者とニーズのマッチングを行ってきました。当JAの米年間集荷量は約23万俵。この取り組みで、壱番屋には「あさひの夢」1万俵が供給されます。今後もこの取り組みを長期的・安定的なものにしていくため、また、さらなる生産拡大を図るため「あさひの夢」に加え、多収性良食味品種の「ほしじるし」の作付けも進めています。今後も実需者との結び付きによる安定取引を確保し、農家の経営安定へ取り組みを展開していきます。
壱番屋とのつながりは、米供給だけで終わりません。今年4月から壱番屋社員が管内の農家を訪れ、水稲の種まきから田植え、収穫まで行う米作り体験に取り組んでいます。生産者と実需者の顔が見える取り組みを通じて、相互の信頼関係強化につなげるのが目的。来年は収穫した米もイベントに使用する予定で、さらなる取り組みの広がりに期待をしています。
概要 | 平成30年3月31日 現在 |
---|---|
正組合員数 | 2万1153人 |
准組合員数 | 2万297人 |
職員数 | 928人 |
販売品取扱高 | 102億9千万円 |
購買品取扱高 | 83億9千万円 |
貯金残高 | 5576億2千万円 |
長期共済保有高 | 1兆2681億8千万円 |
主な農畜産物 | 米、トマト、小松菜、キュウリ |