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「JA集出荷システム」がバージョンアップ

システムを導入しているJA利用者の声を反映し複数の機能追加

 全農は全国のJA集出荷施設の人手不足が深刻化する中、従前のアナログ業務の改善に向けた集出荷ツール「JA集出荷システム」の導入を推進しています。今年9月から順次バージョンアップを実施しており、その内容を紹介します。


 JAの集出荷場では、生産者が荷物を持ち込む際の伝票や卸売市場への出荷報告書など紙の書類が多く使われており、システムへのパンチ入力や卸売市場へのFAX送信など、アナログ作業が多く残っています。この作業をデジタル化し、集出荷業務を効率化するため、出荷情報のデータ化により集出荷場の荷受けから出荷までの業務をシステムで一元管理できる「JA集出荷システム」を用意し、JAに提供しています。

 
❶スマートフォン/タブレット対応

 出荷情報のデータ化については、これまでハンディターミナルによるバーコード読み取りやマークシート読み取りで対応していましたが、9月からは生産者によるスマートフォンへの入力や、JA職員の集荷場でのタブレット入力に対応しました。これにより、生産者の当日出荷や今後の出荷予定を集荷場で事前に把握することが可能になり、集荷場での荷受業務の効率化や紙伝票の削減につながりました。また、タブレット対応によりインターネット回線が引けない地域にある集出荷場でもシステム利用が可能になりました。

JA集出荷場でのタブレット操作説明
 
❷出荷報告書PDFメール送信機能

 JA担当者から卸売市場への出荷報告は、これまでシステムで印刷してFAXで送信していましたが、FAX未送信や送信遅れによる電話問い合わせも発生しており、改善を求める声が多くありました。今回メール送信機能の追加により、出荷報告書の作成と同時にPDF化して市場担当者にメール送信できるようになり、FAXや電話対応などの削減につながりました。

 
❸他アプリとの連携

 生産者が肥料や農薬の管理といった毎日の農作業や農業経営に係る内容を記帳できるアプリ「AGURIHUB」(以下、アグリハブ)とシステム連携を開始し、アグリハブの農業日誌画面からJA集出荷システムの出荷予約画面に遷移して、青果物の出荷情報が入力可能になりました。これにより、生産者は栽培履歴と農薬の記帳から出荷予約までの登録作業をスマートフォンアプリで完結できるようになり、利便性が向上しました。またJAも、従来は紙ベースで確認していた出荷伝票と栽培履歴などの突き合わせをシステムのデータで確認できるようになり、作業時間の短縮が可能になります。

 JA集出荷システムは、今後も青果物・花き集出荷業務のさらなる効率化に向けてバージョンアップを進めていく予定です。安全・安心な青果物をより確実に消費者のもとに届けられるよう、全農はシステム面からのサポートも含めて取り組んでいきます。

 

AGURIHUBの詳細はこちら
【無料で使える】農家のための農業日誌アプリAGRIHUBアグリハブ
https://www.agrihub-solution.com

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