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JA加賀

「加賀梨」の有利販売と産地維持へ 担い手育成に新たな取り組みも

 石川県のJA加賀は福井県と隣接する最南端に位置し、加賀市全域をエリアとするJAです。稲作を主体として、水田園芸にも力を入れており、近年はブロッコリーの出荷が増加しています。県内一の面積を有し、古くは大正時代から作付けされる産地もある地域を代表する品目の梨は「加賀梨」として商標登録し、2021年にはロゴも新たに作成しました。出荷箱もロゴを入れたデザインに統一し、園芸作物では販売額トップとなっています。


21年に作成した「加賀梨」のロゴ
産地の特徴を生かし 販売先も振り分けて

 管内には二つの梨産地があり、産地ごとに特徴のある取り組みを行っています。大玉生産を目指し一つ一つ手作業の人工授粉を行う小塩辻(おしおつじ)地区と、蜂による自然交配や防蛾(ぼうが)灯による害虫対策などを行っている奥谷地区があります。販売面でも小塩辻地区は歴史ある産地として地元中心に、奥谷地区では量販店向けに市場出荷を主体として関西方面にも販売するなど、それぞれの特徴を生かし、販売額の増加につなげています。

「加賀梨」の選果場

 

移住者や研修生を育て 新規就農者を囲い込み

 高齢化などの影響を受け、全国的に栽培面積の減少が続いている中、新規就農者の囲い込みにも力を入れています。行政とも連携し、県外からの移住者の募集を行っており、これまでに県外移住者の3人が新規就農しています。

 さらに、今年度は国の「地域おこし協力隊」制度を活用して、子会社である(株)アグリサポート加賀で雇用した人材を産地に研修生として派遣し、技術習得をサポートする仕組みを構築しました。その結果、2人の研修生を産地に派遣することができ、将来的な生産者の育成に貢献しています。

 来年度は設立50周年となる産地があり、気運も高まってきています。さらなる「加賀梨」の知名度アップ、生産振興に取り組んでいきます。

生産者の育成にも尽力

JA加賀石川県)

概要

2024年3月31日現在

正組合員数 4032人
准組合員数 5675人
職員数 180人
販売品取扱高 29億7千万円
購買品取扱高 29億1千万円
貯金残高 1281億7千万円
長期共済保有高 2515億3千万円
主な農畜産物

米、梨、ブロッコリー、大豆、ブドウ、カボチャ、白ネギ

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