JAズームイン
岩手県
JA新いわて
2018年7月30日(vol.851)
キュウリ産地支えるヘルパーの“葉取り隊”
JA新いわては、四国4県に匹敵する岩手県のほぼ北半分がエリアです。米をはじめ野菜、花卉(かき)、畜産酪農など多種多様な農畜産物を生産しています。またJAは七つのエリアに分かれ、農家組合員の所得増大に向けそれぞれ特徴をもった取り組みをし、農畜産物販売額500億円を目指しています(日本一の産地チャレンジ運動)。その中から、北部地域の労力支援確保に向けた取り組みを紹介します。
中山間地域で高収量のキュウリ栽培に力
北部エリア(二戸市・軽米町・九戸村)は県内有数のキュウリ産地です。平成29年度販売額は4億1000万円にも上ります。中山間地域で耕作面積があまり大きくないことから、収益性が高いキュウリ栽培に約30年前から取り組んできました。
キュウリ栽培の大きな課題の一つは労力の確保です。そこで始まったのが、複数の生産者による摘葉専門ヘルパーの共同雇用、通称〝葉取り隊〟です。葉取りを希望する生産者で組合をつくり、その事務を県と二戸市、JAで構成する「二戸園芸産地づくりサポートセンター」として支援しています。ヘルパーの面接、生産者と葉取り隊の顔合わせ会、葉取りの基本的な勉強会などを開催しています。
県内の平均収量上回る実績に大きな手応え
今年度は葉取り隊17人が21人の生産者に3班体制で行います。当地域の10㌃当たりの平均収量は、約10㌧と県の平均8㌧を上回り、葉取り隊の成果も見られています。
しかし、年々ヘルパー数が減少していることが今後の課題です。そこで今年度は募集範囲を広げ賃金の改善も図り、昨年度よりも5人増となりました。
計画では、平成31年度に北部エリアのキュウリ販売額を5億5000万円の目標としています。今後も関係機関と一体となり、生産拡大に向け農家支援を行いキュウリ産地のさらなる飛躍に取り組んでいきます。
JA新いわて(岩手県)
概要 | 平成30年2月末実績 |
---|---|
正組合員数 | 2万366人 |
准組合員数 | 2万1839人 |
職員数 | 955人 |
販売品取扱高 | 467億2千万円 |
購買品取扱高 | 149億8千万円 |
貯金残高 | 2461億7千万円 |
長期共済保有高 | 9334億8千万円 |
主な農畜産物 | 米、キャベツ、ホウレンソウ、リンドウ、シイタケ、生乳、 和牛、短角牛、肉豚、キュウリ |