JAらしい相談機能の発揮へ 情報発信と参画の仕組み整備
滋賀県のJAグリーン近江は、鈴鹿の山岳地帯から琵琶湖の水郷地帯に囲まれた豊かな農地が広がる、近江米・近江牛の一大産地となっています。2022年10月21日にはカブの在来種である「日野菜(ひのな)」が、「近江日野産日野菜」として地理的表示(GI)保護制度に登録され、黒エダマメの「近江黒ダイヤ」や白ネギの「信長ねぎ」などと併せ、特産品の生産にも力を入れています。
アナログとデジタル融合 新しいツールを活用
23年7月、組合員とJAをつなぐ新しいコミュニケーションツールとして「nimaruJA」を導入しました。JAでは、今年度より取り組みを進めている第10次中期経営計画の中で、「アナログとデジタルを融合したJAらしい相談機能の発揮」を掲げています。その一環として、組合員への情報発信と組合員が事業運営に参加・参画する仕組みとしてコミュニケーションツール「nimaruJA」の活用を決定しました。「nimaruJA」はLINEを入り口にしてシンプルかつ手軽に利用できるツールです。職員の事務時間を効率化し、組合員との対話機会の創出を目指します。
7月からのトライアル実施では、同サービスを提供する(株)kikitoriの上村聖季代表取締役を招き、6月29、30日の2日間で、認定農業者向け、役員向け、職員向けの説明会を計3回開催。「nimaruJA」の仕組みの説明に加え、組合員・職員からの意見や要望を聴き取り、導入に向けての反応と効果を確認しました。
全総代、全役職員の本格導入で登録進む
2カ月間のトライアル実施の結果、登録率は70%、既読率は平均80%となり、従来の郵送や電話による情報発信に代わる手段として活用可能であると判断しました。11月からの本格導入では、まずは全総代、全役職員向けに登録を案内し、現在670人の登録が完了しています。今後、より多くの組合員の皆さまへのタイムリーかつピンポイントな情報配信を目指して取り組みを継続していきます。
JAグリーン近江(滋賀県)
概要 |
2023年3月31日現在 |
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正組合員数 | 8156人 |
准組合員数 | 1万5471人 |
職員数 | 423人 |
販売品取扱高 | 69億1千万円 |
購買品取扱高 | 33億6千万円 |
貯金残高 | 3139億4千万円 |
長期共済保有高 | 6115億3千万円 |
主な農産物 | 近江牛、近江米、日野菜、トマト、キャベツ、キュウリ、黒豆 |