JAズームイン

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三重県
JA鈴鹿

管理システムを有効活用 産地評価の底上げに貢献

 三重県のJA鈴鹿は農産物の出荷量を予測および把握するため、全農が提供する営農管理システム「Z-GIS」を活用して産地に求められる「定時・定量・定品質」出荷を実現し、販売単価を2〜4割向上させることに成功しました。

植木・茶農家の複合化 加工野菜部会と連携

 JAでは植木・茶農家の所得向上や安定経営を支える品目として、加工用のハクサイやカボチャとの複合経営を提案してきました。2013年には「加工野菜部会」を立ち上げ、現在、在籍者は約50人となりました。

 JAと部会は連携しながら、販売先から求められる数量に応じた計画的な出荷を行っています。求められる数量に対して「いつ・誰が・どれだけ」出荷するかを把握し、JAと部会員が共有。「Z-GIS」を活用することで品目・品種や定植日などの情報を電子上の地図と結び付けて管理しています。また、圃場(ほじょう)ごとの品種や株数、1玉当たりの予測重量を記録することで在庫状況の「見える化」を実現。各農家の出荷能力を把握することにもつながり、急な発注にも柔軟に対応できる環境を整備することができました。

加工用のハクサイ・カボチャの生産が盛ん
在庫状況の「見える化」により柔軟な出荷対応が可能に

ハクサイ、カボチャ 計画的出荷で単価向上

 JAと部会が一丸となって進めてきた産地づくりは、きめ細かな生産・出荷管理が契約産地としての信頼へとつながりました。計画的な出荷により、長期的な貯蔵が招く品質劣化のリスクも抑えることができました。こうした取り組みにより、産地の評価は高まり、部会を立ち上げた当初から比較すると1kg当たりの単価はハクサイで2割、カボチャで4割向上しました。

 JAの営農指導員は「推し進めてきた産地づくりは一定の評価を得て、結果を残すことができた。継続して販売先からの信頼に応えることで、これまで以上の評価を得られるようにまい進していきたい」と意気込みます。

計画的な出荷が販売先の評価を得ている

JA鈴鹿(三重県)

概要

2023年3月31日現在

正組合員数 1万2782人
准組合員数 1万2615人
職員数 424人
販売品取扱高 63億1千万円
購買品取扱高 52億9千万円
貯金残高 4455億3千万円
長期共済保有高 5991億4千万円
主な農畜産物 米、茶、肉牛、植木、小麦、大豆、ハクサイ、カボチャ、ホウレンソウ

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