JAズームイン

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長崎県
JA壱岐市

“3つの100”への道 離島農業日本一を目指して

 長崎県壱岐市は、玄界灘に浮かぶ人口約2万4000人の離島で、対馬海流の影響で温暖な気候を生かした農業と漁業が盛んな島です。

 JA壱岐市では、第9次営農振興計画(2021〜30年度)で「めざそう!100億で離島農業日本一へ」を掲げ農業振興に取り組んでいます。10年後の目指す姿として販売高100億円、新規就農100人、集落営農100組織とする「3つの100」を掲げ、産地強化、担い手育成、地域活性化を3つの大きな柱に、活力ある壱岐農業の実現に向けまい進しています。

全国初のマルチワーカー

 21年8月に「壱岐市農業支援事業協同組合」を設立しました。総合的な労働力支援組合の設立により、市内定住を希望する方(市内の若者やU・Iターン希望者)を「マルチワーカー」として雇用し、規模拡大や労力不足により労働力支援を希望する農業者に派遣します。このように、安定した給与を確保しながら農業経営技術の習得を図ることで、農業従事者を増加させる仕組みを構築しています。

3人目のマルチワーカーは長崎県大村市からのIターン(アスパラ収穫の様子)

JA主導型で園芸団地

 設備投資の負担軽減と経営を軌道に乗せるまでのランニングコストやノウハウをJAが補完することで、施設園芸への新規取り組みを加速することができます。JAで整備・取得した「トレーニングハウス」は、新規就農者などを対象に模擬経営や経営実践を行い、U・Iターンなど施設や農地を確保するまでに期間を要する場合のサポートを行います。23年3月完成の第3号農場は、最新スマート農業システムがフル装備されています。また、23年度にはJAで園芸団地として新規ハウスを取得し、入植者は通いで農業経営を行いながら賃貸料のみを負担するシステムを導入した「アパートハウス」の整備を進めます。

最新設備の「いちごトレーニングハウス」(2023年3月完成)
 

各集落で将来プラン

 持続可能で豊かな地域農業を維持していくために、将来プランの作成支援に取り組んでいきます。なぜ将来プランが必要かを勉強し、集落の今と目指すべき姿を考え共有することで、現状把握と課題解決に向けたミッションを具体化します。さらにJAでは取り組みを進めていくために、伴走支援担当者を配置し専属的に支援を図ります。

壱岐農業振興大会の開催

 4月には振興大会を開催し、農業者や関係機関の約570人が営農振興計画達成に向け機運向上を図りました。今後も壱岐農業の発展、農家所得の向上を第一に、島の若者が希望を持ち、生き生きと暮らすことができる魅力ある農業の実現を目指し、一丸となって取り組んでいきます。

参加者全員で100億達成にむけてガンバロー

JA壱岐市(長崎県)

概要

2023年3月31日現在

正組合員数 2836人
准組合員数 1915人
職員数 226人
販売品販売高 54億8千万円
購買品取扱高 32億6千万円
貯金残高 383億7千万円
長期共済保有高 1634億5千万円
主な農産物 畜産、米、アスパラガス、イチゴ、メロン

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