世界へニシキゴイの魅力発信 JA錦鯉市場で年間30回競り
JA越後おぢやは、新潟県のほぼ中央、小千谷市で事業を展開しています。日本一の大河・信濃川が市の中央を流れます。全国でも有数の豪雪地帯で、雪解け水と信濃川水系などの恵みを受けた稲作や、スイカ、メロン、カリフラワーなど園芸も盛んな地域です。
“泳ぐ宝石”ニシキゴイ
雪解けが進んだ4月。JAの錦鯉市場ではニシキゴイの初競りが始まります。生産者が丹精込めて育てたニシキゴイは「舟」と呼ばれる青いケースで、市場内の水路に運ばれます。番台の掛け声の下、買い付け人は次々とニシキゴイを競り落とします。
ニシキゴイは“泳ぐ宝石”とも呼ばれ、新潟県の鑑賞魚※にも指定されています。中山間地で水を確保するために、湧水や横井戸、雪解け水の利用や、冬期湛水(たんすい)、渇水時には養鯉(ようり)用の水を稲作に回す仕組みなど、環境に適応した伝統的で独特な技術や知見は「雪の恵みを生かした稲作・養鯉システム」として2016年に日本農業遺産に認定されました。
錦鯉市場では11月までの金曜日に開場し、年間約30回の競りを行っています。
※一般的には「観賞魚」と表記しますが、美術的な価値があるという意味を含め、「鑑賞」の文字を使用しています。
色上げ飼料の決定版「東山レッド」
小千谷市の生産者とJAグループが共同開発した色上げ飼料「東山レッド」。色上げ、発育、消化率をベストにするため原料を精選し、かつ合理的に配合しています。この飼料により、鮮やかな色彩のニシキゴイに仕上げることができます。県内の生産者をはじめ、全国の多くの方に愛用されています。
バスツアーでニシキゴイをPR
名鉄観光サービス(株)が同市をPRするために8月ごろから実施予定の日帰りバスツアーでは、JAの錦鯉市場をコースに取り入れます。錦鯉市場を観光で一般公開するのは初めてです。バスツアーでは、錦鯉市場で行われている活気あふれる競りの見学やJA管内の特産品の販売を行います。競りの流れや、買い付け人が値段を示す手の動きを解説することで錦鯉市場について興味を持ってもらい、楽しんで帰ってもらえるようなバスツアーを準備しています。
海外からも注目されているニシキゴイを多くの人に知ってもらい、日本国内や海外に向けてさらなるニシキゴイの魅力発信に取り組んでいきます。
JA越後おぢや (新潟県)
概要 |
2023年5月31日現在 |
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正組合員数 | 3411人 |
准組合員数 | 4422人 |
職員数 | 131人(正職員数) |
販売品販売高 | 3億6千万円 |
購買品取扱高 | 4億4千万円 |
貯金残高 | 633億8千万円 |
長期共済保有高 | 2125億6千万円 |
主な農畜産物 | 米、カリフラワー、メロン、スイカ、ニンジン |