JA全農北日本くみあい飼料㈱直営「藤沢牧場」が農業白書に掲載!
後継者育成や肥育農家の経営安定への寄与が紹介される
JA全農北日本くみあい飼料㈱直営の和牛繁殖農場「藤沢牧場」は、5月22日に農林水産省が公表した「平成29年度 食料・農業・農村白書」で、「後継者育成や肥育農家の経営安定の役割を果たす繁殖農場」として紹介されました。
大規模繁殖農場で和牛肥育素牛(もとうし)生産
和牛生産は、繁殖牛(母牛)を飼育して子牛を生産する繁殖農家と、子牛を購入して出荷まで育てる肥育農家による分業が多くを占めますが、このうち、小規模な農家が多い繁殖経営では、高齢化などで戸数が減少し、近年の子牛価格の高騰を招いています。
そうした中、JA全農北日本くみあい飼料㈱は平成26年、岩手県一関市藤沢町で大規模繁殖農場「藤沢牧場」の運営を始めました。現在、約2700頭の繁殖牛を飼育し、年間約2000頭の和牛子牛を生産しています。産まれた子牛は、東北6県12戸の肥育農家で委託肥育され、JAグループ一体の事業で生産から販売まで行っています。
地域と一体になった生産
藤沢牧場は、北上山系の水と、東北産の稲わら、WCS(稲発酵粗飼料)と全農の輸入乾牧草、そして自社工場で製造した安全・安心の配合飼料で牛を育てています。配合飼料には、東北産飼料用米を使用しています。
発生する堆肥は、地元の耕種農家や震災復興(津波被災地の土壌改良)に使用されるなど、東北地区の耕畜連携にも大きく貢献しています。
「東北和牛」としてブランド化「AG/SUM 2018」でローストビーフを試食販売
藤沢牧場で産まれた子牛を東北6県の農場で肥育した和牛は、「全農東北」プロジェクトで「東北和牛」としてブランド化されています。(商標登録出願中)
食の安全や健康志向に対する関心の高まりを受け、これまで追求されてきたサシ(脂肪交雑)に偏重せず、和牛の風味と肉質を堪能できる赤肉が特徴です。
6月11~13日に東京・日本橋で開かれる「AGRITECH SUMMIT(アグリテック サミット)(AG/SUM)(アグ サム)2018」では、全農の物販ブース「マルシェ」で、「東北和牛」のローストビーフが試食・販売されます。
農水省視察をきっかけに農業白書掲載につながる
藤沢牧場は以前、農水省の視察を受けたことがあり、そのことをきっかけに農業白書での紹介が検討され、同社での聞き取り取材のうえ、このたびの掲載となりました。
白書では、藤沢牧場が後継者育成の場になっていることや、肥育委託により飼料・枝肉などの相場変動のリスクをJA全農北日本くみあい飼料㈱が負うことで、肥育農家の経営安定に寄与していることが紹介されています。
JA全農北日本くみあい飼料は、これからも東北地区畜産農家の経営安定のために取り組んでいきます。