創造的自己改革へ対話を徹底 新規就農者の支援も重点に
JAあつぎは神奈川県の中央部に位置し、自然と都市が調和した厚木市と清川村で「夢ある未来へ 人とともに、街とともに、大地とともに…」を組合理念に事業を展開しています。管内では市街化や再開発が進む一方で、豊かな農業環境を生かし、多種多様な農作物を生産。水稲・大豆・小麦・露地野菜・施設野菜・果樹・花きなど生産者の多くが複合経営を行っています。
地域に根ざしたJAへ自己改革を実践
JAでは2015年に独自の「JAあつぎ自己改革プラン」を策定し、組合員との徹底した対話に基づいて、「農家所得の向上」「総合事業の機能発揮」「組合員・地域とのつながり強化」を基本目標とする創造的自己改革の実践に取り組んできました。具体的な実践事項としては買い取り販売の拡大、支所店を拠点とした協同活動の充実、移動販売車による買い物支援などが挙げられます。
部会組織への参加促し新規就農者も情報共有
「農家所得の向上」では、担い手・新規就農者を対象とした事業改革にも取り組んでいます。管内では厚木市都市農業支援センターが14年に設立されて以来、新規就農者が増加。営農指導員も農地確保を目的としたマッチングに取り組んでおり、遊休農地・耕作放棄地の減少に成功している地区もあります。一方で、新規就農者は市外出身であることも多いため、既存の農業者と関係を築くきっかけが少なく、情報共有が図られていないケースもありました。
そこで、営農指導員の立場から青壮年部、作物別部会など、部会組織への参加を積極的に呼び掛けています。これは部会維持のためだけでなく、既存の農業者とのコミュニケーションを通じ、経営上の課題を解決する契機になるなど、新規就農者の定着にもつながっています。部会としても、新たな考えや知識を持つ新規就農者の参画により、活動が活発化するなど双方に良い影響をもたらしています。他企業にはまねのできない協同組合らしい取り組みを通して、今後も地域農業の振興に取り組んでいきます。
JAあつぎでの 新規就農者への対応(例)
JAあつぎ(神奈川県)
概要 | 2023年2月28日現在 |
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正組合員数 | 4242人 |
准組合員数 | 14187人 |
職員数 | 363人 |
販売品取扱高 | 13億1千万円 |
購買品取扱高 | 43億8千万円 |
貯金残高 | 3771億1千万円 |
長期共済保有高 | 6028億2千万円 |
主な農畜産物 | 米、大豆、トマト、梨、ブドウ、豚肉、茶 |