‘’なくてはならない全農”へ 全体戦略にグループ一丸で
令和5年度の事業開始にあたり、ごあいさつさせていただきます。会員の皆さま、組合員の皆さまにおかれましては、本会事業につきまして格別のご支援とご協力を賜(たまわ)り厚くお礼申しあげます。
4年度は、ロシアのウクライナ侵攻をはじめとする地政学的リスクの高まり、肥料・飼料など生産資材の価格の高騰・高止まりなど、生産者・JA・全農を取り巻く環境はより一層厳しさを増しました。このようななか、海外原料の安定確保、農業生産コスト低減、生産性向上、販売力強化に向けた取り組みなどをすすめ、2030年の全農グループの目指す姿である「持続可能な農業と食の提供のために“なくてはならない全農”であり続ける」の実現に向けて歩みはじめた1年でありました。
農業を取り巻く環境は、食料安全保障や持続可能な農業への意識の高まりなどにより、これまで以上に激しく変化しています。消費の現場においても、輸入比率が高い品目の国産化や国産農畜産物の消費拡大をはじめとする食料自給率の向上が重要となっています。今年度は食料の安定供給や農業の持続可能的発展などに向け、「食料・農業・農村基本法」の見直し議論が本格化する年でもあります。
このような変化に対応するべく、全農グループ一丸となり生産者と消費者を結ぶ役割を引き続き担うため、今次中期計画で設定した六つの全体戦略((1)生産振興、(2)食農バリューチェーンの構築、(3)海外事業展開、(4)地域共生・地域活性化、(5)環境問題など社会的課題への対応、(6)JAグループ・全農グループの最適な事業体制の構築)をさらに発展させて実行していくことが必要です。六つの全体戦略の具体策を実践し、中期事業計画のキャッチフレーズである「食と農を未来へつなぐ」を実現してまいります。
変化の激しい時代は、必ず新たな挑戦が必要とされ、また、さまざまな新しい課題が出てきます。食料や農業を取り巻く環境が大きく変化するなかで、多くの課題があるからこそ、生産者・組合員・会員の皆さまからの全農グループに対する期待を強く感じており、全体戦略の実践により、その期待に応えてまいりたいと考えます。
そして、令和5年度の事業計画を達成するため、全農グループの役職員が一丸となり、2030年のめざす姿 “なくてはならない全農”の実現に向けて、今後も変わらず挑戦を続け、これからの時代を皆さまと築いてまいりたいと願っています。引き続き変わらぬご指導をよろしくお願いいたします。