移動販売車で過疎地域を活性化 キュウリの新規就農者を育成
JAアグリあなんは、徳島県阿南市と那賀郡那賀町を管内とする県内で最も広域なJAです。
買い物に困る住民支援 「見守り隊」の役割も
那賀町の山間地域で買い物に困る住民を支援しようと2022年6月、食料品や日用品など生活購買品の移動販売車「スマイル号」を導入しました。JA自己改革の一環で、地域活性化を目指しています。全国的にコロナ禍での生活様式の変化に伴い、新しいJAの生活購買サービスの提供に期待が高まっています。
県内JAでの導入は初めて。軽トラックを改造し、那賀町上那賀地域を月曜日から金曜日まで移動販売をしています。肉や魚などの生鮮食品や日用雑貨品などを積み、より身近な買い物ができるよう取り組んでいます。高齢者の安否や地域の安全を確認する「地域見守り隊」としての役割も担っています。
スマート機器備えた研修ハウスを整備
JA胡瓜(きゅうり)部会の産地拡大と新規就農者の獲得、育成に向けた取り組みに力を入れています。キュウリの新規就農者の育成を課題とし、22年夏、研修ハウス10aを整備しました。研修ハウスでは、就農前にキュウリ栽培を体験し、勉強することができます。
JA共済地域農業活性化助成や県の補助事業を活用し自動かん水、自動換気、モニタリングシステムなどスマート機器を備えた最先端のハウスを設備しました。単位収量の向上と高品質な生産モデルの確立、新規就農者育成へのベテラン農家によるトレーナー制度を導入し、新規就農者の獲得を進めています。部会長協力のもと、現在は阿南農業支援センターとカリキュラムを組み立て、次期作より2人の研修生を受け入れ、育成を計画しています。
部会では年々若手の新規就農者が増え、産地が活性化しています。現在は26戸で3.6haを栽培し、主に関西市場へ出荷しています。今年度は出荷量830t、目標販売金額2億4000万円を計画し、選果場では順調な出荷が続いています。
JAアグリあなん(徳島県)
概要 | 2022年3月31日現在 |
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正組合員数 | 9105人 |
准組合員数 | 3262人 |
職員数 | 177人 |
販売品取扱高 | 31億3千万円 |
購買品取扱高 | 24億4千万円 |
貯金残高 | 1104億3千万円 |
長期共済保有高 | 2416億5千万円 |
主な農畜産物 | 米、キュウリ、スダチ、ユズ、ケイトウ |