JAズームイン

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秋田県
JA秋田ふるさと

稲作を柱に園芸・畜産の複合産地へ多機能型低温倉庫で所得増大にも期待

 JA秋田ふるさとは、秋田県南部の内陸部に広がる横手盆地の中央部に位置し、横手市と美郷町の一部を含む地域です。

 JAは稲作を基調としながら、園芸や果樹、畜産の生産に取り組んでいます。2021年度の販売高は173億7000万円で、米以外の作物が4割を占めており、国内有数の豪雪地帯にありながら、園芸振興が図られた複合産地となっています。


時代に即応した保管機能、物流体制の構築

 高品質で、より新鮮な農産物を、より多くの全国の消費者に届けたいという思いから「JA秋田ふるさと多機能型低温倉庫」の建設に着手し、22年4月27日に竣工(しゅんこう)を迎え、同年6月から稼働しました。

 床面積おおよそ8700平方m(2600坪)に、米穀フレコン専用保管庫、米穀紙袋専用保管庫、青果専用保管庫など7倉が備えられており、コールドチェーンによる市場需要に対応した安定的な良品の供給や、物流効率化を図る一貫パレチゼーション化への対応が可能となりました。

 6月以降はホウレンソウなどの葉物類を皮切りに、花き類やエダマメなどの園芸品目、9月下旬からは米の検査や保管庫として稼働しています。特に、花きでは、以前はトラックが管内の6出荷所を集配していたため時間が多くかかっていましたが、施設の稼働により集荷場所が集約され運送の面でもスムーズに進んでいます。さらに、前日出荷により一晩予冷することで、花の劣化が少なく市場に届けられるなど品質の保持にも貢献しています。これにより、花きの8月15日現在の実績は数量366万本/鉢(前年比106%)、販売額2億8600万円(同121%)と前年を上回る結果につながりました。

 また、9月7日には、多機能型低温倉庫の機能をフル活用し、日本食人気の高い香港へ向けエダマメの輸出出発式が行われ「生の枝豆」を海外へ輸出する試みも行われました。

低温倉庫は花の品質保持にも貢献
香港輸出も始まったエダマメは期待の品目

 

多機能型低温倉庫活用による農業振興

 保管機能と物流体制により有利販売から販売単価の向上、物流効率向上により選ばれる産地をつくりあげ、また輸出米の拡大や、園芸品目の輸出にも取り組み、生産者の所得増大を目指しています。全国の消費者に高品質な“JA秋田ふるさと”産の農畜産物を安定的にお届けすることを目指し、一層地域と手を携え、地域に根差した農業振興を図り、持続可能な地域をつくっていきます。

6月から稼働した多機能型低温倉庫
 
JA秋田ふるさと(秋田県)
概要 2022年3月末現在
正組合員数 1万2067人
准組合員数 5607人
職員数 568人
貯金 1173億6975万円
購買品取扱高 62億9420万円
販売品取扱高 173億7018万円
共済保有高(保障) 3493億6580万円
主な農畜産物 米、スイカ、アスパラガス、エダマメ、キュウリ、トマト、花き、きのこ(菌床シイタケ)、果樹など

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