「近江の茶」の認知と消費拡大 ブランド力向上に産地一丸
JAこうかは滋賀県の南東部に位置し、甲賀市・湖南市の2市を活動区域としています。中でも甲賀市は県内最大の茶産地で「近江の茶」の主産地となっています。
「近江の茶」の起源をたどれば、平安初期の805年、伝教大師最澄が唐の国より茶の種子を持ち帰り、比叡山山麓にまいたことが始まりとされており、現在も比叡山の麓にある日吉大社のほとりには、その時のものと伝わる茶園があり、日本茶業発祥の地ともいわれています。
茶緊急対策事業を活用し全農県本部と試供品配布
「近江の茶」は、新型コロナウイルス感染拡大などにより、出荷量の減少や価格の下落などの影響を受けましたが、「近江の茶」の消費拡大に取り組むため、全農滋賀県本部が事業主体となり国の茶緊急対策事業を活用。JAこうかが「近江の茶」の試供品を作成し滋賀県本部とともに全国で配布し、「近江の茶」の認知と消費拡大を目指し、ブランド力の向上に努めました。
JAは、試供品の配布をきっかけに、「近江の茶」の良さと産地のPRにつなげるため「近江の茶」リーフ茶と「近江の茶」ティーバッグ茶の新商品を開発。茶葉には「近江の茶」の二大ブランドである「土山茶」と「朝宮茶」をブレンド。パッケージは、同市が「忍者の里」として有名であることから、茶畑と忍者をモチーフにした鮮やかなデザインとし、幅広い年齢に受け入れられることを目指した新しいブランドイメージに仕上げました。
※商品に関するお問い合わせ先はJAこうか茶加工センター(TEL:0748-63-2282)
全国植樹祭を契機にエコ容器での販売も
さらに、「第72回全国植樹祭しが2022」開催を機に、国連の持続可能な開発目標(SDGs)につながる環境に優しい紙製飲料容器を使用した「近江の茶」カートカンを開発、販売を開始しました。カートカンは、間伐材を含む国産材を30%以上使用したエコ容器。持続可能な社会の発展に向け、カートカンを通じてSDGsへの取り組みを開始しました。また、地元小学校や県内の子ども食堂に「近江の茶」カートカンを寄贈。子どもたちにも特産の「近江の茶」に親しんでもらう取り組みを行っています。
JAこうかでは、「近江の茶」の販売を通じさらなるブランド価値の向上と生産者の生産意欲・所得向上につなげていきます。
概要 | 2022年3月31日現在 |
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正組合員数 | 5822人 |
准組合員数 | 1万1218人 |
職員数 | 330人 |
販売品取扱高 | 33億7千万円 |
購買品供給高 | 13億5千万円 |
貯金残高 | 1817億4千万円 |
長期共済保有高 | 4486億9千万円 |
主な農畜産物 | 米穀、野菜、茶 |