全農グループ会社探訪 全農チキンフーズ株式会社
生産から処理加工、販売まで 「安心・美味・新鮮」な「JAチキン」を世界へお届け
全農チキンフーズ(株)は、JAグループの一員として、宮崎県、鹿児島県、岩手県において、産地・生産者・飼育方法などを明確にした「JAチキン」を、量販店や食肉専門店を通じて全国の消費者や海外にお届けしています。また、「安全・安心」な鶏肉を利用した加工品を製造・販売しています。
生産から販売まで一貫して手掛ける
全農チキンフーズ(株)は、1972(昭和47)年に全農と食肉卸の老舗であった(株)鳥市の共同出資により(株)全農鳥市として誕生し、1990(平成2)年に(株)全農鳥市と全農の食鳥販売事業を統合、発足しました。2008(平成20)年に宮崎くみあいチキンフーズ(株)と鹿児島くみあいチキンフーズ(株)を子会社化し、住田フーズ(株)を含めた「全農チキンフーズグループ」を結成。食鳥の生産から処理加工、販売まで一貫して手掛けるグループ事業運営体制を確立しました。20(令和2)年にはデパ地下やエキナカ、高速道路のパーキングエリアなどへのリテール(中食売店)運営や、外食業態などへの販売を経営の主力にしている老舗鶏肉販売会社である(株)アサヒブロイラーを子会社化し、既存事業とのシナジー効果の発揮による事業拡大に取り組んでいます。 環境負荷低減への取り組みとして、物流会社とともにフェリー輸送を用いたトレーラーによる大量輸送に取り組んでいることが評価され、令和2年度の「エコシップ・モーダルシフト優良事業者」として認定されました。
また、22(令和4)年には節目の創業50周年を迎えます。今後もJAグループの一員として国内鶏肉産業の発展に貢献していきます。
「消費者接近型事業」の取り組み強化へ
全農チキンフーズグループは、日本の鶏肉処理羽数の上位県である宮崎県、鹿児島県、岩手県に生産拠点を有しており、国内最大級の鶏肉インテグレーターとして生産から販売までを一貫して行っていることが強みです。グループで生産・処理された鶏肉は、独自のトレーサビリティシステムを導入し、生産農場から飼育期間などの各種情報を追跡することができます。徹底した品質管理の下、産地のまごころを込めて国産鶏肉を食卓にお届けしています。
現在、コロナ禍により消費者のニーズに変化が起こっています。店舗の人手不足に対応し、店頭に直接並べることができる包装肉や、簡便調理の加工食品など新しい商品の開発、Eコマースや海外への輸出といった新しいチャネルへの販売、また、アサヒブロイラーの子会社化によるコンシューマー向け商品への加工、消費者への直接提供など、「消費者接近型事業」の取り組みを強化しています。
生産農場から販売までの事業全体の競争力強化を行うことで、消費者・取引先から生産者まで、全ての人から最も信頼されるトップブランドとして地域農業の発展と系統ブロイラー事業基盤の維持、拡大を目指します。
持続的な成長を目指し グループ全体でワンチームに
代表取締役社長 山下 武彦氏
全農チキンフーズグループは、鶏の農場飼育から鶏肉処理加工、消費者への鶏肉販売を一貫して行うグループ会社です。2008年のグループ化以降、新農場の設置や農場成績向上、国内最大級処理工場新設稼働(19年・宮崎県川南町)や、パックセンター稼働(埼玉県戸田市・神奈川県大和市)など着実に事業を拡大してきました(生産羽数約8000万羽/年、国産シェア約11%)。
生産・製造は、宮崎くみあいチキンフーズ・鹿児島くみあいチキンフーズ、住田フーズ、卸売販売・直販は全農チキンフーズ、そして中食店舗・外食卸販売は昨年4月に子会社化したアサヒブロイラーが担っています。
長期的には人口減少や代替肉・培養肉などにより消費はどうなるのかといった課題がありますが、鶏肉に関しては世界的にもまだまだ消費は増加すると思われ、国内トップインテグレーターに到達していれば必ず生き残り、系統農協のブロイラー生産基盤を守ることができると確信しています。
現在、グループ全体で「2030年のめざす姿」を協議しており、持続的な成長や事業領域の拡大に対する前向きな議論がなされている一方、生産・製造現場での労働力不足など重い課題も浮き彫りになってきています。この機会に風通しのよいグループ連携を進め、ワンチームとなり新たなチャレンジやグループ全体のさらなる最適化を図っていきます。
会社の概要 (令和3年3月31日現在)
本社所在地●東京都港区港南2-12-33 品川キャナルビル4F
事業内容●ブロイラーおよび関連食肉の販売、畜産物の加工並びに加工品の販売業務を主要事業とし、その他に畜産飼料・資材の開発および販売業務
設立年月●1972年(昭和47年)9月20日
代表者●山下武彦
従業員数●175人(グループ5社計2436人)
公式ホームぺージはこちら