JAズームイン

JAズームイン
宮城県
JA名取岩沼

全国有数のセリ産地 伝統野菜通し農業振興

 JA名取岩沼は宮城県中南部に位置し、仙台市に隣接する都市近郊JAとして、金融・共済事業に加え、稲作・園芸施設野菜などの生産振興に力を入れており、特にセリの出荷は、全国でも有数の産地です。

集荷所に続々と集まるセリ
上余田芹出荷組合の皆さん

江戸時代初期から続くセリの栽培

 セリ栽培の歴史は古く、江戸時代にまでさかのぼります。文献によれば、1620年から野生のセリ栽培が始まり、その後、セリの改良と共にセリ栽培が普及したといわれています。

 JA名取岩沼の「仙台せり」は、豊富な地下水を利用して「せり田」で栽培されており、腰まで水に浸かっての収穫や、洗浄・選別などをすべて手作業で行っており、現在では57人の生産者が栽培しています。

 仙台せりは、地元ではお正月の雑煮には欠かせない伝統野菜で、うどん、そばや鍋物などにも広く使われていましたが、最近では「せり鍋」ブームがあり、県外からの引き合いも多く、飲食店からの需要も増えています。

洗浄・選別後に箱詰め

販売強化とともに伝統野菜のPRも

 JA名取岩沼では、レシピの作製・配布や、試食販売会を実施して、地元の飲食店や首都圏方面への販売強化とPR活動を行っています。また、小中学校の体験学習や圃場(ほじょう)の見学にも積極的に協力しており、地元の伝統野菜への理解を深めています。

 セリの主な出荷時期は9〜4月で、1〜2月が最も出荷量が多い「旬」となっており、これから出荷最盛期を迎えます。

 JA名取岩沼は、都市近郊JAの特徴を生かし、セリやミョウガタケなどの伝統野菜の生産振興を通して、地域農業の振興・確立を進めています。

JA名取岩沼(宮城県)
概要 平成29年3月31日現在
正組合員数 4954人
准組合員数 1715人
職員数 188人
販売品取扱高 27億1千万円
購買品取扱高 17億円
貯金残高 560億8千円
長期共済保有高 2147億4千万円
主な農産物 セリ、チンゲンサイ、小松菜、雪菜、ミョウガタケなど

カテゴリー最新記事

ページトップへ