農村の豊かさ求め農業展開 交流、高齢者向け施設を設置
大分大山町農協は、昭和36年に「田んぼに梅を植えましょう、畑に栗を植えましょう」と農村の豊かさを求める梅栗運動を始めました。土づくりにこだわり、きのこ栽培から出るおがくずを利用した有機堆肥「オネスト250」を生産。堆肥散布車の活用で、組合員の軽労働化にも取り組んでいます。
30周年迎えた直売所「木の花ガルテン」
平成2年7月にオープンした直売所「木(こ)の花(はな)ガルテン」は、一昨年30周年を迎え、広瀬勝貞大分県知事らを招き、開設30周年記念式典を盛大に執り行いました。そして47都道府県、全てから家庭自慢の梅干が出品された4年に1度の祭典「第8回全国梅干コンクール」の表彰式も同時に開催しました。
平成27年春に開園した27haの「五馬媛(いつまひめ)の里」は、現在30haとなり、梅、桜、花桃など450種3万6000本の木に咲く花が一年を通して楽しめます。都市と農村との交流の場として古代米収穫祭や芋掘り体験などの企画にも取り組んでいます。
生産と憩いの場 地域集落文産農場
いま高齢化が進む中、高齢者が豊かに楽しく暮らせるように「地域集落文産農場」という新しい機軸を創(つく)っています。令和2年3月に、クレソン高設栽培ハウスと施設野菜ハウスの約500坪と休憩談話室を兼ね備えた地域集落文産農場の第1号が完成しました。そこで働く高齢者の方は、市場や直売所に出荷する野菜などを栽培し、軽労働で快適な農作業をして農協から給与が支給されます。また、休憩談話室で余暇を楽しむこともできます。「年金プラス給与で老後を安心して暮らしていただきたい」という思いが込められた施設です。令和3年には第2号の文産農場も完成する予定です。
これからも、農協は地域で何ができるかを考え大山独自の農村社会を次世代に引き継いでいきます。
※「文産農場」には産業と文化が共に補完し、支え合って発展することの願いが込められています。
概要 | 令和2年3月末現在 |
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正組合員数 | 531人 |
准組合員数 | 289人 |
職員数 | 54人 |
販売品取扱高 | 20億7千万円 |
購買品取扱高 | 6億5千万円 |
木の花ガルデン・加工品取扱高 | 23億1千万円 |
貯金残高 | 67億円 |
長期共済保有高 | 318億円 |
主な農産物 | エノキタケ、梅、スモモ、ハーブ、クレソン、野菜全般、加工品など |