金山活粋野菜倶楽部ニラ部会 特産を一層のブランド化へ一丸
JA金山がある金山町は、山形県の東北部に位置し、夏は暑く冬は多雪な気候で、金山杉が有名な林業の盛んな町です。また、神室山系を源とし、中央部を流れる金山川など、周辺の緑と共に自然美豊かな町を形成しています。夏場、町内に訪れた人たちが思わず「ニラの匂いがする」と話すほど、ニラの産地でもあります。
機械の共同利用等で組織活動を展開
「金山活粋野菜倶楽部ニラ部会」は、「ニラは月給! 米はボーナス」を合言葉に、早くから播種(はしゅ)機や定植機を導入し、共同利用による経費の削減、高齢農家の作業負担軽減などに取り組むと同時に、確かな品質づくりへ組織一丸で対応してきました。
また、生産者の高齢化が避けられない状況にあるため、70歳以上の現役生産者へ「活粋賞」を授与、年1回開催する総会で表彰し、総会資料で取り組んできた思いなどを紹介しています。このような取り組みが、高齢になってもニラ栽培を続けられる自信や誇り、安心感を醸成、若手に対する道しるべ、そして生産振興と組織活動を支える両輪になっています。
重点はクオリティーで補う産地体制
山形県は、夏秋ニラ産地として日本でも1、2位の販売量を誇ります。県内の主産地が最上地方で、とりわけ金山町は1981(昭和56)年からニラを転作振興作物に指定、徐々に生産者数・栽培面積の拡大を図ってきました。
高齢化や栽培面積減少など諸課題は、高品質・ブランド力の強化といったクオリティーの高さで補う産地体制に重点化し対応。また、加工ニラで余すところなく販売、さらに1カ月単位での値決め取引を展開し所得の安定と向上に取り組んでいます。
同部会は、5月から10月まで長期安定出荷を実現しています。2018(平成30)年度には、最上広域統一ブランド「達者de菜」の販売額10億円超えに寄与したとして「大高根農場記念・山形県農業賞」を受賞しています。これからも組織一体で高品質・安定出荷に励み、夏秋ニラ産地を広くアピールしていきます。
概要 | 令和2年3月31日現在 |
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正組合員数 | 915人 |
准組合員数 | 445人 |
職員数 | 56人 |
販売品取扱高 | 12億6千万円 |
購買品取扱高 | 9億4千万円 |
貯金残高 | 67億4千万円 |
長期共済保有高 | 436億3千万円 |
主な農畜産物 | 米、ニラ、牛肉、タラの芽 |