選果場の共同利用で園芸特産物を安定出荷
JAおいしいもがみは平成30年4月、JA新庄もがみ、JA山形もがみ、JA真室川町の3JAが合併した1市3町3村の広域JAです。最上地域は周囲を高く険しい山々に囲まれ、総面積に対する森林の割合が8割近くを占めており、南部から西部にかけて最上川が貫流しています。
気候条件生かし園芸作物を振興
夏は高温多湿、冬は積雪寒冷地帯で、気候の寒暖差が織り成す風土が、良質な農作物を作り上げる理由の一つでもあります。
組合員数は約8500人(准組合員含む)で、販売事業の取扱高は約121億円です。中でも米穀と畜産を除いたニラ、アスパラガス、キュウリ、トマト、きのこなどの園芸販売高の合計は55億円を超え、県内1位で園芸振興が進んでいます。
多品目の園芸栽培の出荷を支えるのが、管内営農センターに数多く点在する主要品目野菜の選果場です。トマト選果場は大蔵(大蔵村)に1カ所。アスパラガス選果場は北部(新庄市)、東部(最上町)で2カ所あり、ネギ選果場は北部(新庄市)、南部(舟形町)、東部(最上町)、大蔵(大蔵村)、大豊(鮭川村)と5カ所にあります。
合併のスケールメリットで全域対象の選果場利用も
昨年の合併当初から、スケールメリットの一つとして、旧JAの枠を越え新たに共同利用を始めたのが、全域を対象に取り扱っているミニトマト選果場の大蔵(大蔵村)、キュウリ選果場の大豊(鮭川村)です。ミニトマト選果場は今後の増産を見越して設備を増強しており、キュウリ選果場の処理能力は1日最大12㌧(約2400ケース)、最大予冷量12㌧(3000ケース)。広域での利用者が約95人と管内では最大規模の共同利用選果場となっています。
ミニトマト部会、きゅうり部会の構成員は、共同の選果場を利用することで、栽培技術の向上に向けた研修会や技術講習会を定期的に合同で行うなど、お互いに栽培情報を共有し良品生産に努めており、安定出荷と信頼される産地づくりを目指しています。
概要 | 平成31年3月31日現在 |
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正組合員数 | 6265人 |
准組合員数 | 2171人 |
職員数 | 326人 |
販売品取扱高 | 120億8千万円 |
購買品取扱高 | 75億9千万円 |
貯金残高 | 644億2千万円 |
長期共済保有高 | 2840億3千万円 |
主な農畜産物 | 米、アスパラガス、ニラ、トマト、ミニトマト、キュウリ、ネギ、きのこ |