労働力支援の観点で 無料職業紹介所を開設
近年、農家の減少・高齢化で労働力確保に大変苦労している状況です。これまでは外部労働力の確保をシルバー人材センターに求めていましたが、センター利用者が増えているため人材確保が大変難しくなっています。JAおいらせは、「無料職業紹介所」を設け、慢性的な課題である労働力不足の解消に向けた取り組みを行っています。
事務局が入念に聞き取り求人・求職をマッチング
具体的には、農家が求人者として紹介所へ登録します。求職者の募集は、農繁期に新聞折り込みちらしに求職申込書を入れて募集しています。事務局は、農家(求人者)からは何の作業で求職者が欲しいのか、勤務時間、交通費などを、求職者からは、働ける曜日・時間帯、時給などさまざまな聞き取りをし、両者をマッチングさせます。
一番難しい作業となるのがマッチング作業です。求職者は空いた時間にお手伝いしたいし、農家としては人手が足りないのを補うために、求職者希望の時間帯・曜日に合わせることが必要となってきます。お互い話し合い、作業日・時間帯を工夫することによって求職者とのマッチングがうまく進みます。
大学生の援農隊受け入れサポーター掘り起しも
また、青森県では他県出身者が多い大学生とともに農作業をし、地域農業の現状や魅力を感じてもらい、青森県のイメージアップにつなげることを目的とする事業を実施しています。
JAおいらせは昨年、「大学生と農業者の連携による農業サポートモデル実証」として北里大学の援農サークル「北里農援隊」20人を受け入れました。これも無料職業紹介事業の一環として実施しました。
実施した結果、受け入れ農家としては「収穫作業がはかどり助かった。大学生と接する機会もないし会話も楽しかった」、大学生は「ニンニク収穫・調製作業が経験でき楽しかった」という声をもらいました。
この大学生受け入れの成功をきっかけに、無料職業紹介所をより一層充実させ、農作業支援事業で労働力不足解消を目指していきます。
概要 | 平成31年3月31日現在 |
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正組合員数 | 1980人 |
准組合員数 | 1523人 |
職員数 | 124人 |
販売品取扱高 | 80億5千万円 |
購買品取扱高 | 17億7千万円 |
貯金残高 | 335億9千万円 |
長期共済保有高 | 1364億1千万円 |
主な農畜産物 | ナガイモ、ゴボウ、ニンニク、ニンジン、ダイコン |