持続可能な地域の農業を創出 収穫作業軽減、青果物ブランド化
JA水戸は、水戸市、大洗町、茨城町、城里町(旧常北町・旧桂村)の1市3町を管内とし、畑作、穀倉、中山間など多様な地域の農業経営により、多くの品目を生産しています。
加工トマト収穫の外部委託で労力軽減へ
JA水戸が取り組む自己改革「農業所得増大に向けた生産力強化とコスト削減」の一環として、加工用トマトの収穫作業を外部委託しています。ジュース用トマトの契約販売で、収穫機械を所有する販売先カゴメの専属運送会社と契約し、収穫作業を委託しています。これにより生産者の作業時間はおよそ10分の1に短縮され、「高齢農家引退の引き延ばし」、「新規就農者の導入促進」さらに「技術・知識・買い手との関係性向上」など、持続可能な農業への取り組みを進めています。その結果、2018年度の委託面積は、72㌃(導入生産者4人)でしたが、19年度は225㌃(同7人)に拡大し、栽培面積の確保につながっています。
「柔甘ねぎ」 ブランド強化で部会員の帰属意識醸成
JA全体で2億円(2018年度)の販売高となるネギ栽培では、露地物をはじめ、城里町の伝統野菜の赤ネギ「レッドポアロー」など、地域の特性に合った栽培が行われています。
水戸市で1981年から始まったハウス栽培による軟白ネギ「水戸の柔甘(やわらか)ねぎ」は、「よりおいしく、より安全なものを消費者に届けたい」という思いが評価され、地域ブランドとして認知されています。「柔甘ねぎ」は2018年2月、農林水産省が農林水産物や食品を地域ブランドとして保護する「地理的表示(GI)保護制度」に、県内で3例目として登録を受けました。
商標登録、GAPの実施、そして今回のGI登録は、ブランド力強化と共に、その取り組みを通して部会員の帰属意識を醸成させ、一体感をつくりだし、組織の活性化につながっています。特に若い生産者がブランドへの責任を感じ、さらに自信や誇りを持つことで、販売品の品質向上にも好影響をもたらしています。
概要 | 平成31年1月31日現在 |
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正組合員数 | 1万1704人 |
准組合員数 | 1万2303人 |
職員数 | 238人 |
販売品取扱高 | 74億2千万円 |
購買品取扱高 | 36億5千万円 |
貯金残高 | 1290億1千万円 |
長期共済保有高 | 3987億7千万円 |
主な農畜産物 | 米、水菜、メロン、イチゴ、加工バレイショ、小松菜、カンショ、ネギ |