県本部だより
岐阜県本部
2019年3月25日(vol.878)
岐阜が誇る新たな花 「フランネルフラワー」
横のつながり強化し産地づくり
岐阜県の新たな花として急伸しているのが、フランネルフラワーです。オーストラリア原産のブライダル関連を中心に需要のある草花です。羊毛織物(仏語訳:フランネル)の肌ざわりに似た産毛のような細かい毛が花全体に生えており、白い花びらの先に緑色の模様が入る可愛らしい表情が特長です。国内流通品のほぼ全てが岐阜県産で、岐阜県本部は特に切り花用品種の販売に携わっています。
優良品種の登場で出荷本数が急増
岐阜県は20年以上フランネルフラワーを研究しており、さまざまな品種を開発しました。中でも2015年に誕生した、四季咲き性の切り花用品種「ファンシーマリエ」は、輸入物にはない「輪付きの良さ」と「日持ち」が特長の優良品種です。年2回の出荷が可能な「ファンシーマリエ」の登場で、生産性は飛躍的に向上しました。結果、2014年は1万本弱であった年間出荷本数が、2018年には8万本と急成長しています。
産地・行政・JAグループ オール岐阜で取り組む
岐阜県のフランネルフラワーの代表的な生産者団体は、「ぎふフラワー研究会」です。岐阜県本部は研究会の事務局として機能し、産地と県行政機関が深く結び付いた、横のつながりの強い産地づくりに取り組んでいます。栽培実証や新規生産者の掘り起こし、研修会の実施、展示・商談会への出展、リレー出荷の検討、販路開拓など、あらゆる取り組みは、地域や組織の垣根を越え、産地・行政・JAグループのオール岐阜で臨んでいます。
一方で、まだまだフランネルフラワーは知る人ぞ知る花です。国内流通もほとんどがブライダル業界で完結しており、一般小売りにほとんど出回っていません。今後は、「岐阜の花といえばフランネルフラワー」と、誰もが知る花になるよう知名度向上を目指します。