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広報・調査部

全国の学生と共に日本の農業を盛り上げる 「学生団体いろり」尾崎陽花代表に聞く(上)

農業への熱い思いを持つ仲間と「農業の10年後を考える。」

 「学生団体いろり」(以下いろり)は、「全国の学生と共に日本の農業を盛り上げる」という理念のもと、農業に関心を持つ学生たちをつなぐ活動を行っています。2023年に、コロナ禍で休止していた活動を再開。昨年11月に全国規模イベントを開催するなど、精力的に活動する、いろり代表でお茶の水女子大学3年の尾崎陽花(おざきはるか)さんにお話を聞きました(2回掲載)。


学生団体いろり代表の尾崎さん
学校も学部も異なる7人 資金集めてイベント

Q:昨年11月に「農業の10年後を考える。」と題し、全国規模のイベントを開催されましたが、開催までの経緯を教えてください。

A:いろりは現在、学校も学部も異なるメンバー7人で活動を行っており、そんなメンバーたちと活動する中で「私たちを含めて、農業への熱い思いは共通していても、農業に対して課題や魅力を感じているポイントはそれぞれ異なっている。そんな学生たちが全国各地から集まれば、絶対に刺激的で面白い場になる」と考え、イベントを企画しました。

 そこで、イベントにかかる費用や全国から参加してくれる学生の交通費を一部支給するためにも資金が必要だと思い、昨年3月にはクラウドファンディングを実施。最終的に約53万円もの支援が集まり、昨年11月、全国15都道府県から農業に思いをはせる大学生・大学院生合計52人が参加するイベント「農業の10年後を考える。」の開催が実現しました。

Q:イベントの内容を教えてください。

A:11月23、24日の2日間行ったイベントでは、1日目に異なるバックボーンを持つ農業関係者3人による「10年後の農業を考える。」をテーマにしたパネルディスカッションを行い、それぞれの現場に根差したお話を伺いました。

 2日目には、「ファクトから読み解く日本の農業」と「学生の時にしかできないこととは」をテーマにした講演を聞き、講演後には参加者同士が自分たちの目線で「同世代を農業に巻きこむ」ための企画を出し合いました。

全国から集まったイベント参加者
 
「自分たちの未来」へ 継続して盛り上げたい

Q:参加者からはイベントに対してどんな感想がありましたか?

A:参加者からのコメントを一部紹介します。

 「みんなの熱量がすごくて10年後の農業もまだまだ明るいと思えました!」

 「イベントで、共に農業を応援する同世代と出会うことができ、うれしいです」

 「課題が山積み。だからこそ面白い。もっと農業の面白さを広め、自分でももっと楽しめるように活動します!」

 「10年後の農業を面白くするのはじぶんです!」

 「これからの自分に向けて『どんな形であれ、農業に携わっていますように!』」

  他にも多くの熱いコメントをいただきました。

Q:イベントを通じて、尾崎さんが感じたことを教えてください。

A:今回のイベントで価値を生み出せたのではないかと感じる一方で、1回きりのイベントでできる限界も強く実感しました。

 ただ、はっきりと感じたのは、学生が主体となった「自分たちの未来」のためのイベントだからこそ生まれる熱があったということです。こういった取り組みを継続することで、日本の農業を本気で盛り上げるムーブメントを生み出せるのではないかと感じています。

(※3月10日号では、学生団体いろりの今後の展望について詳しく伺います)

イベント詳細はこちら

https://nippon-food-shift-maff-gov.note.jp/n/nbe9addbbbbd4

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