全農グループ 会社探訪 JA全農たまご株式会社
実鶏卵業界のリーディングカンパニー 需給調整と価格形成、需要拡大に全力
JA全農たまご株式会社は、国産鶏卵とその関連品目の販売事業を主軸として、関連事業領域の拡大と機能強化を進めています。鶏卵業界のリーディングカンパニーとして、鶏卵取引、流通のコーディネートを行い、需給調整と価格形成、ニーズを満たす商品開発や販売促進施策、需要拡大活動など、たまごの流通に係るさまざまな事業を展開しています。
営業拠点と製造拠点を整備 消費者に接近、輸出拡大も
JA全農たまごは、2005年6月に設立、同8月に全農の鶏卵販売事業の移管を受けるとともに、全農鶏卵(株)と合併し、鶏卵専門の販売会社として誕生しました。大消費地を中心に営業拠点と物流センターを設置し、製造拠点として液卵、温泉卵の直営工場と関連会社の加工品工場(ボイル品、たまご焼きなど)を備えています。また、直営のスイーツショップTAMAGO COCCOを展開し、消費者へ直接販売する事業にも取り組んでいます。
加えて、23年には全農グループ会社である全農インターナショナル香港(株)と共同で、香港に玉子焼き工場を設立するなど、国産鶏卵の輸出拡大を進めています。
鶏卵の自給率は96%(重量ベース)と極めて高く、その中でもJA全農たまごは15%の販売シェアを持つリーディングカンパニーです。安定的にたまごを仕入れることで生産者を支え、全国域の販売ネットワークを生かし、鶏卵の需給調整機能を担っています。こうした需給情報をもとに、国内鶏卵卸売取引の指標となる鶏卵相場を毎日発表しています。
持続可能な事業確立へ 社外企業とも連携
JA全農たまごでは、2030年を見据えた「中長期事業構想2030」の中で、企業ビジョンを「たまごだけじゃない企業」とし、ビジネスモデル変革への挑戦と持続可能な事業確立に向け取り組んでいます。
その中の一つとして、全農の飼料畜産中央研究所と共同で、配合飼料から付加価値の高いオリジナル商品の開発を行っています。近年では全農グループの特許を生かし、配合飼料の半分を飼料用米に置き換えた「お米のたまご」を発売しました。耕畜連携による国産資源の活用、環境対策の観点でも好評を得ています。
事業領域を拡大するため、社外企業とも連携して加工食品の開発に取り組んでいます。植物由来の原料だけで作ったプラントベースエッグ「畑から生まれたたまご」は、“たまご料理を食べるよろこびをすべての方に届けたい”との思いから、カゴメ(株)と共同開発した商品です。商品を通じて、たまごを食べることができない方にも、たまごの素晴らしさを伝えています。
また、業務用商品をもとに一般消費者向けに開発した「たまごサラダ」は、毎日の食事で手軽にたまごのおいしさを楽しんでほしいという思いから、キユーピータマゴ(株)と共同開発。既存の販路を生かして加工品の取り扱いを拡大しています。
さらに、全社員が参加可能な「新規事業開発」と「業務改善」の社内コンテストを隔年実施し、社員のアイデアが会社の改革に継続的に反映される仕組みを構築しています。
「つくる人、売る人、食べる人」それぞれに信頼される企業へ
代表取締役社長 河上 雄二氏
たまごは、健康で豊かな食生活に欠かすことができない食品です。たまごが食卓にある当たり前の毎日がずっと続くように、当社は安定供給に取り組んでいます。
また、たまごという食品には、大きな力が秘められています。たまごの価値を消費者の皆さまにさらに認めてもらい、消費の拡大と鶏卵産業の発展に尽くしていきます。
当社は、「つくる人、売る人、食べる人」それぞれの立場に立ち、自ら学ぶことで、信頼される企業を目指します。そのためにも挑戦を続けていきます。
今後とも皆さまから末永くご支援いただきますよう、よろしくお願い申しあげます。
会社の概要 (2024年6月現在)
本社所在地●東京都新宿区中落合2-7-1
事業内容●鳥卵およびその加工品の販売、鳥卵加工食品の製造、養鶏用および鳥卵包装・加工用の機械器具資材、養鶏飼料の開発および販売、医薬品・医薬部外品・化粧品および日用雑貨類の販売、貨物利用運送事業、前各号に附帯する一切の業務
設立年月日●2005(平成17)年6月1日
代表者●代表取締役社長 河上 雄二
従業員数●319人(役員・派遣を除く)
公式ホームぺージはこちら https://www.jz-tamago.co.jp