全農グループ会社探訪 日本酪農協同株式会社
「毎日飲んで、毎日健康」をスローガンに 酪農家と共に乳業の発展と将来に向け歩む
日本酪農協同(株)は創業以来、酪農家と共に歩み続け、2023年8月から全農のグループ会社となりました。今後も独自の生産技術を活用して、消費者の健康習慣づくりにつながる商品を開発し、酪農家と共に、乳業の発展を目指して取り組んでいきます。
「草から牛乳」がモットー 協同の理念を忘れない
「毎日牛乳」のブランドでおなじみの日本酪農協同は、1948(昭和23)年「和泉酪農業協同組合」として大阪府岸和田市で創業しました。
終戦後の困窮した食料事情の中、乳牛が農家にとって邪魔な畔(あぜ)草を食べ、国民の健康増進のために、完全食品ともいわれる「牛乳」に変えてくれることに着目。創業者自ら酪農をはじめ、後に近隣の酪農家を集めて酪農協同組合を設立しました。毎日、自ら搾った生乳を処理・製品化して自分たちで販売する――という新しいビジネスモデル、今でいう6次産業化を開始しました。
54年には社名を関西酪農協同(株)に改称し、翌55年、「毎日牛乳」 ブランドが誕生。64年に社名を現在の日本酪農協同に改称しました。既に広く認知されていた「毎日牛乳」というブランドを社名にしなかったのは、酪農協同組合からスター卜した「創業時の志を忘れまい」という想(おも)いからです。
現在は、4工場、1支店、3営業所を配置し、北海道には子会社があります。また、学校給食には毎日50万本近くの牛乳を提供しており、地域社会への貢献にも努めています。
滋賀、福井、徳島 県産牛乳を取りそろえ
日本酪農協同は商標「毎日牛乳」の通り、牛乳の製造・販売が主力であり、その中でも県産牛乳を各種幅広く取りそろえています。
現在は、滋賀県産生乳を使用した「近江の牛乳」、福井県産生乳を使用した「福井県産牛乳」、徳島県産生乳を使用した「とくしまの牛乳」があります。各県の酪農家の方々の協力のもと、それぞれの牛乳のおいしさを消費者へ届けています。
プラスチック製品削減へ ストローレスパック導入
2022年4月から徳島県内の学校給食用牛乳のパッケージに、環境負荷低減、SDGs、食育などの観点からストローレスパックを導入しました。その後、23年には大阪府の一部エリアへもストローレスパックが導入され、今年は年間で約3000万本のプラスチックストロー削減を見込んでいます。
徳島工場の移転で 新たな乳飲料の開発も
1961年より稼働していた徳島工場は、2022年に現在の徳島県上板町へ移転しました。製造能力も大きく向上し、国産乳製品の消費拡大と生産基盤の安定のため、徳島工場製造の乳飲料の開発にも取り組んでいます。最近では、カルシウムや鉄分強化の乳飲料を開発し、病院施設向けに提案を行っています。
りんご、みかん、桃 国産果汁へのこだわり
「国産果汁100%」シリーズとして、これまで「王林」「ふじ」「みかん」を発売し、今春には、「白桃」を発売しました。円安を背景に輸入果汁が高騰し、国産果汁の需要が高まっていることから、さまざまな食シーンで手軽に飲める「ロングライフ」で常温保存可能な果汁飲料を提案し、多くの消費者に国産果汁のおいしさを届けるために取り組んでいます。
毎日ロゴマークについて
商標の「毎日マーク」は「日の出」(元旦の旦の字)を表しています。「日は毎日昇り、その太陽の恵みを受けて草が育ち、その草を牛が毎日食べて、酪農家が毎日乳を搾る。その乳を毎日処理して、毎日の健康のため、日が昇るとともにお客様に毎日届ける。」このような太陽の恵みをマークと赤のシンボルカラーで表現するとともに、「毎日飲んで、毎日健康」というスローガンを掲げています。
「毎日飲んで、毎日健康」 「牛乳習慣」が創る豊かな社会
後藤 正純 代表取締役社長
私たちは、地域の酪農家と共に歩むことを原点とし、創業から70年以上、酪農の振興と牛乳の消費拡大への取り組みを通じて、地域社会への貢献に努めてきました。
「毎日」ブランドのもと、「毎日飲んで、毎日健康」をスローガンとして掲げ、栄養価に優れた「牛乳習慣」が創る豊かな社会を目指し、創造と挑戦を繰り返してきました。また、常に、お客さまのニーズに応えるべく、「安全・安心」「美味(おい)しい」「栄養」「健康」を軸とした商品づくりを心がけてまいりました。
これからも、衛生・品質管理を徹底し、自信と責任を持って、より良質な商品をお届けできるよう取り組んでまいります。
会社の概要 (2024年3月現在)
本店所在地●大阪市浪速区塩草二丁目9番5号
本部所在地●大阪府和泉市小田町一丁目8番1号
事業内容●牛乳・乳製品・清涼飲料水など の製造・販売
創業年月日日●1948(昭和23)年3月
代表者●代表取締役社長 後藤 正純
従業員数●300人
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