富士北麓の気象条件生かして時期重ならぬ県内出荷に活路
山梨県のJA北富士は、標高800〜1 0 0 0㍍の夏涼しく・冬厳しい富士山北麓にあり、年間460万人の観光客が訪れ、国内外からも注目されている地域です。
初夏から秋にかけ多彩な野菜を生産
管内の野菜生産・販売は、5月中旬のレタスから始まり、初夏採りのカリフラワー・ブロッコリー、夏本番にはトウモロコシ・トマト・キュウリ・インゲンがメインで、9月中旬から10月末まではカリフラワー・ブロッコリーとなります。生産者は多品目栽培で安定した収入を確保することに努めています。県内の他産地と出荷時期が重ならないため、県内出荷が中心です。
また富士北麓の統一ブランド「富士山やさい」の生産・販売を普及センターと県総合農業技術センター岳麓試験地と協力し、その中心的役割を担っています。
8月中心の朝採りトウモロコシは大手メディアにたびたび取り上げられ、人気商品となっています。県内大手スーパーを中心に需要が多く、供給が間に合わない状態となっているため、富士河口湖町農林課と連携して規模拡大に取り組んでいます。
花栽培も盛んで、5人の生産者により8品種の育種登録がある「富士のニオイザクラ」は日本一の生産地です。
サクランボ、桃栽培産地化と観光農業へ
富士河口湖町周辺には、四季を通して多くの観光客が訪れています。農業と観光を結び付けたブルーベリー狩り、富士北麓地域初のサクランボ栽培に挑戦したサクランボ狩りも人気となっています。
不可能といわれていた桃栽培に町と協力して挑戦中で、昨年見事に初収穫できました。そして富士山と桃の花の共演は、日本中どこを探してもない見事な景観になっています。
他の地域から移り住んで農業を目指す人たちも現れ、独立して就農した人や研修中の人も地域に溶け込み頑張っています。
花では、「さくら咲くプロジェクト」の立ち上げに協力して、「ニオイザクラ」の6次化の取り組みを進めています。
概要 |
平成 30年 1月 31日現在 |
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正組合員数 | 1441人 |
准組合員数 | 1081人 |
職員数 | 22人 |
販売品取扱高 | 5千万円 |
購買品取扱高 | 1億6千万円 |
貯金残高 | 61億5千万円 |
長期共済保有高 | 645億3千万円 |
主な農畜産物 | トウモロコシ、ブロッコリー、カリフラワー、トマト |