「エコレット(R)」肥料が10周年
日本初の混合堆肥複合肥料の歩みと今後の展望探る
混合堆肥複合肥料「エコレット(R)」が10周年を迎えました。2013年に日本で初めて販売された堆肥と化学肥料を混合・成型した肥料で、朝日アグリア(株)と全農が共同で開発・普及を進めてきました。現在では「エコレット(R)」をはじめ多くの堆肥入り混合肥料が開発され、全農の取扱数量は22年度に1万tを超えました。
日本は肥料原料の多くを海外からの輸入に依存しており、近年は海外情勢の不安定さを背景に原料調達や価格高騰のリスクにさらされています。全農では、今後も「エコレット(R)」をはじめとした堆肥入り混合肥料や回収リンなどの国内肥料資源を活用した肥料の開発・普及を進めていきます。
10周年記念講演会を開催
2月29日には「エコレット(R)」10周年記念講演会をJA埼玉ひびきののホールで開催。当日は多くのJA関係者、行政関係者および肥料業界関係者が参加しました。
講演会の冒頭、朝日アグリアの中村紀之代表取締役社長から同社の国内肥料資源活用と「エコレット(R)」の開発・普及の歴史、今後の展開について説明がありました。基調講演として農林水産省の野島夕紀肥料調整官から混合堆肥複合肥料の肥料規格が誕生した経緯を振り返っていただき、みどりの食料システム戦略や食料安全保障強化政策を展開する中での堆肥入り混合肥料が果たす役割へ期待が寄せられました。
また、長年堆肥入り混合肥料に関する試験研究に携わってきた農研機構の荒川祐介チーム長、神奈川県農業技術センターの竹本稔課長からは環境保全、土壌の生産性維持の観点から堆肥や堆肥入り混合肥料を施用する意義を具体的な事例やデータを交えて紹介してもらいました。講演会の様子は4月1日より、朝日アグリアのホームページから視聴できる予定です。
講演会の様子はこちら(4月1日公開)
https://www.asahi-agria.co.jp/ecoret_special