滋賀県初のオリジナルイチゴが誕生
5年の歳月をかけ育成した「みおしずく」
近年、滋賀県では新規就農者を中心にイチゴ栽培が増加しています。そんな中、県が品種育成に取り組み、県で初めてのイチゴ新品種「みおしずく」がデビューしました。「かおり野」と「章姫(あきひめ)」の交配により得られた約1600の候補から、優れたものを選び出す作業を何度も繰り返し、2016年から5年の歳月をかけて完成しました。
“輝く宝石”公募でネーミング
21年に名前の公募を行った際には7600を超える応募が集まり、食べたときのみずみずしさと、水のイメージを通じて琵琶湖を連想させる愛らしく美しい名前として「みおしずく」が選ばれました。
「みおしずく」は、清らかなしずくのように整った形と適度な酸味の中に際立つさわやかな甘味やフローラルな香り、大粒で明るい赤色が特長です。
キャッチコピーは“ひとしずくから輝く宝石へ”。さまざまなイチゴがある中で、ひときわ輝いてみえる一粒に成長するとともに、生産者や消費者一人一人の思いが集まり、県を代表する「宝」になってほしい――という思いを込めました。
65人が栽培、本格的に販売へ
今年度は65人の生産者が栽培しており、地元の量販店や首都圏の百貨店、生協などで販売をスタートしました。
23年12月には、東京・豊洲市場でトップセールスを行い、仲卸およそ50社100人以上に「みおしずく」を無料配布。試食した仲卸から「爽やかな甘味の中に適度な酸味があり、ふわっと華やかな香りが素晴らしい」と好評でした。また1月には、銀座三越(東京都)で「みのりみのるマルシェ 東近江の実り」を県内JAと共同開催し、地域ならではの農産物や旬の食材をPR・販売しました。
100%県産素材の関連商品も
1月には県庁で「みおしずく」を含む6種類の100%県産素材で作られたどら焼き「滋賀どら」と、「みおしずく」のいちごソースとフリーズドライの粉末をぜいたくに使用したチーズスフレ「近江いちごスフレ」の商品発表会を行いました。
これからも唯一の滋賀県オリジナル品種「みおしずく」がイチゴのトップブランドになるよう販売を進めます。