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秋田県本部

ブランドヒストリー(13)

秋田県オリジナル品種「NAMAHAGEダリア」デビューから10周年、業界けん引するシリーズに

 「NAMAHAGE(なまはげ)ダリア」は秋田県オリジナル品種として2012年にデビューしました。デビューを契機に県産ダリアの全国的知名度は向上。毎年新しい品種が開発され、常に時代のニーズに沿った品種を市場投入できることから、ダリア業界をけん引する品種群・シリーズとなっています。(※NAMAHAGEは秋田県の登録商標です) 


品種決定は「選抜総選挙」

 秋田県が花きの「オリジナル品種の開発」に取り組むにあたり、気候・風土に適した品目として選定したのが「ダリア」でした。県内には秋田国際ダリア園があることも理由の一つ。世界的に著名なダリア育種家の鷲澤幸治氏(秋田国際ダリア園現会長)に依頼して開発が始まりました。

 オリジナルダリアの開発は、多種多様な品種から「本当に売れる品種」をどう選ぶかが大きな課題。これを解決したのが、「欲しい人に選んでもらえばいい」という考えから発案した「秋田県オリジナルダリア選抜総選挙」でした。

 選抜総選挙の仕組みは、秋田国際ダリア園で開発される年間約1000個体から、特に有望と思われる30品種程度を選び、東京・大田市場へ持ち込んで「選抜総選挙」と題した人気投票を実施し、上位品種を中心に秋田での最終選考会で1~3品種程度を「NAMAHAGEダリア」に選抜するというものです。花はファッションと同様、色や形などの流行があることからスピード感を重視し、選ばれた品種は翌年デビューします(現在は2年後)。

冠名に込める思い

 NAMAHAGEシリーズには、全て名前の冠に「NAMAHAGE」が付いています。

 ネーミングは、(1)秋田を連想させる名前(2)ダリアの豪華さに負けないインパクトがある名前(3)一度聞いたら忘れられない名前――の三つの条件を満たす「NAMAHAGE」に決定しました。現在までに39品種が開発されていて、中には米国の前大統領就任時に命名された「NAMAHAGEトランプ」や2018年夏の甲子園に出場した秋田県立金足農業高校の吉田輝星投手の活躍にちなんで命名された「NAMAHAGEコウセイ」などの名前もあります。

 また、「NAMAHAGEダリア」では印象的なポスターが毎年作成されています。コンセプトは「あきたのはな嫁」。大事に育てたわが子をお嫁に出すときの思いと、農家が誠心誠意、心を込めて育てたダリアを出荷する時の思いを重ね合わせています。モデルは実際その年に結婚される花嫁さんにお願いしています。

出荷量日本一へ技術向上

 「NAMAHAGEダリア」がデビューして10年。県内のダリア栽培面積は日本一ですが出荷量は全国5位にとどまり(2019年統計)、収量の少なさが課題となっています。排水不良や夏の暑さによる生育不良などが要因となっており、土壌改良や種苗更新、研修会などを通して単収向上を図っています。また、栽培技術アドバイザーによる指導やブランディングの強化を図ることでダリア出荷量日本一を目指します。

業界をけん引する「NAMAHAGEダリア」
毎年作成する「NAMAHAGEダリア」のポスター

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