JAズームイン
石川県
JAすずし
2022年8月29日(vol.1009)
環境と調和した「能登米」ブランド化 園芸品目の品質向上と拡大も目指す
石川県のJAすずしは能登半島の先端に位置し、管内では今もなお美しい里山と里海が保たれています。また、能登地域は世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域として、2011年には「能登の里山里海」が世界農業遺産(GIAHS)の認定を受けました。これを契機に米については能登地域の6JAが連携し、統一栽培指針に基づくエコ栽培を基本とし、地域特性を生かした能登ならではの環境や生活と調和した田んぼづくりを実践した「能登米」のブランド化に取り組んでいます。
出荷量増えるブロッコリー 近隣JAと施設の共同利用も
園芸品目産地づくりの取り組みでは、産地として市場評価の高い珠洲産「えびす南瓜」、「ブロッコリー」をはじめとした園芸品目のさらなる品質向上と生産量増大を目指し、品目別に栽培研修会の実施と圃場(ほじょう)現地巡回による個別指導や有用な営農情報の提供を行っています。
ブロッコリーでは近年、産地規模の拡大により出荷量が増加していることから、品質と鮮度保持に向け、製氷設備の能力増強に合わせて選果ラインとの一体化を実施しました。また、昨年は選別能力向上のため選果機の更新に加え、近隣JAの生産者もJAすずしの選果施設を利用できる体制とし、JA域を超えた共同利用を行っています。
特産小豆「能登大納言」県産ブランド「百万石の極み」
珠洲市の特産で地域ブランドに位置付けられている大納言小豆は、全国に数ある大納言小豆の中でも粒の大きさと宝石のような鮮やかな赤い色が特徴の小豆で「能登大納言」として地域団体商標登録し生産・販売しています。また、今年8月には石川県の県産ブランド農林水産物20品目の一つとして「百万石の極み」に認定されました。今後、さらなるブランド価値の向上と生産者の所得向上につながることを期待しています。
JAすずし(石川県)
概要 | 2021年12月31日現在 |
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正組合員数 | 2924人 |
准組合員数 | 1276人 |
職員数 | 105人 |
販売品取扱高 | 8億4千万円 |
購買品取扱高 | 13億8千万円 |
貯金残高 | 334億5千万円 |
長期共済保有高 | 1064億9千万円 |
主な農畜産物 | 米、カボチャ、ブロッコリー、小豆、大豆、 原木シイタケ、スイカ、生乳、肉牛、山菜 |
※前年度の事業年度末実績、事業実績は1千万円単位(百万円単位の四捨五入)