JAアクセラレーター(第4期)採択企業紹介(3)
AgVenture Lab(アグベンチャーラボ)は、スタートアップ企業とJAグループの事業共創の取り組み、JAアクセラレーター第4期で9社を優秀賞として採択しました。今号では2社を紹介します。
株式会社Agnavi
“適量・オシャレ・持ち運び便利”を実現した1合180mlの缶入り日本酒ブランド「ICHI-GO-CAN(R)」
同社は、東京農業大学出身の玄成秀さんが、全国の酒蔵から厳選した1合(180ml)の日本酒ブランド「ICHI-GO-CAN」(一合缶)で日本酒の消費拡大を目指す、スタートアップ企業です。
従来の4合(720ml)や1升(1.8L)といった大容量の瓶と比較し、適量で持ち運びやすいこと、耐久性に優れること、リサイクル費用がおよそ半分で環境負荷が低いことなど、手軽に日本酒を楽しめることが特徴です。
現在全国31の蔵元と協業し、今夏には65の蔵元と協業予定です。また、国内包装容器大手の東洋製罐グループホールディングスとも資本業務提携を結び、生産・販売を拡大しています。今後約5カ月間にわたるプログラム期間では、ICHI-GO-CANの認知度向上・販路拡大を目標とし、JAグループと連携した商品開発なども検討していく予定です。
7月8日から、人気マンガ「もやしもん」とのコラボ企画第2弾のクラウドファンディングを開始しています。第1弾で1.7万缶が即売り切れとなった幻の一合缶をお届けします。

デイブレイク株式会社
特殊冷凍技術を活用したフードロス削減プロジェクト
同社は2013年創業のスタートアップ企業で、特殊冷凍技術による高品質な冷凍食材の製造から提供までをビジネスとしています。同社の持つ特殊冷凍技術は、食材の中の水分が氷結晶に変化する温度帯「最大氷結晶生成温度帯」において、従来の急速冷凍技術よりも急速に温度を低下させ通過させることで、ドリップなどの食材の品質低下を最小限に抑え、より生鮮に近い冷凍食材を製造・提供することができます。
今回のプログラムでは、農畜産物・水産品で既存の生食用や加工用に加えて、特殊冷凍用という新たな流通網を確立することを目指します。特殊冷凍による需給調整への寄与、また廃棄せざるを得なかった農畜産物や水産品に特殊冷凍用として新たな販路を生み出すことでフードロスの削減にも寄与したいとしています。
今後約5カ月間のプログラム期間に、JAグループの持つネットワークを活用し、特殊冷凍技術の展開により流通にかかわる関係者の課題解決に向けた検証を進めていく予定です。