今年で38回目となる全農総代海外事業研修を実施
アメリカで肥料原料・飼料穀物集出荷の最前線や本会直営レストランなど視察
全農は10月6~15日、アメリカで燐鉱石鉱山、穀物集荷・輸出施設などを訪問し原料情勢に係る見識を深めるため、また農産物価格・流通形態や和牛を中心とした日本産食材の消費動向についての見識を深めるため、全農総代海外事業研修を実施しました。全国各地の総代JAから17人が参加しました。
29年度は、まずはニューヨークに降り立ち、全農アメリカ㈱で米国農業の概要などの報告を受けました。その後セントルイス、タンパ、ニューオリンズ、ロサンゼルスとアメリカ国内を飛行機で移動しました。生産能力世界第2位の肥料メーカー・モザイク社の燐鉱石採掘現場や精製工場、ミシシッピ川にかかるメルビンプライス・ロック&ダム、穀物メジャーとしのぎを削るCGB社と単体では世界最大の飼料穀物の集出荷施設である全農グレイン㈱、和食文化の発信基地である本会直営レストラン「SHIKI BEVERLY HILLS」などを視察する行程で、総移動距離2万4500㌔、地球半周以上の大移動となりました。
その他にも収穫最盛期である穀物農家の作業現場や現地の日系スーパーを訪問しました。穀物農家の広大な圃場(ほじょう)では、1台数千万円するという巨大な農業機械が疾走する様子を見て、日本とのスケールの違いに大変驚かれていました。また、ロサンゼルスの日系スーパーでは想像以上に日本の食品が並んでおり、日本食文化が浸透している実態を見ることができました。
参加者からは「この想像を超える現実は、日本の農業・農協に大きな圧力を受けると実感した。今回の視察研修を基に自己改革を進め、農家組合員、農業振興、協同組合運動に貢献できるよう取り組みたい」などの感想が聞かれました。
10日間という行程でしたが、若い全農職員がアメリカで奮闘している姿も評価いただけ、大変有意義な研修となりました。