全農グループブランドヒストリー(2)
京都の文化と共に歩んできた「京野菜」 ブランド確立し、世界へも発信
1200年以上前から都として栄える京都で「京野菜」は古くから精進料理や懐石料理に提供されるなど、京都の文化と共に歩んできました。その中で京都特有の気候や風土、肥よくな土壌と豊かな水によって育まれ、農家の技術で改良されてきたのが京野菜の始まりです。
ブランド化のはじまり
京都の農畜産物のブランド化事業が始まったのが平成元年です。一つの品目ではなく、「京都」という産地をブランド化するということに大きな意味がありました。高齢化・担い手不足の中、少量多品目栽培である京都の農業において、地域農業の活性化を目指しJAグループや関係機関が一体となり取り組みが開始され、現在では国内のみならず海外でも「京野菜」は広くその名をとどろかせています。
伝統的な栽培技術を現代にも
ブランド京野菜は、京野菜が持つ歴史やストーリー性、希少性、高級感を前面に押し出す戦略だけではなく、ブランド品目や産地の認定、栽培方法の指定や検査体制の確立など一貫した取り組みが行われています。作り手は、農薬や化学肥料を減らしながら継続的で安定した生産を行う「京都こだわり農法」を昔から実践し、今後もより信頼される野菜作りに取り組んでおり、最高品質であるブランド産品には「京マーク」が貼られ、質の高い京野菜として多くの消費者の方々から親しまれています。
新たな時代にも京野菜を
コロナ禍の中、消費動向は大きく変化しました。より一層健康面への関心が高まる中、京野菜の持つ機能性をPRすることや、「おうち需要」に対応するためにも幅広い販路を開拓することと合わせて、生産面積の維持拡大を目指しています。また、平成25年から開始した「京野菜世界ブランド化戦略」も継続し、京都産食材を使用した晩さん会を通じて、京野菜ブランドを今後も世界に発信します。
先人たちが築き上げてきた京のブランド品をより多くの人にお届けできるように伝統を守りながらも新しい取り組みにチャレンジしていきます。