共同購入トラクター(大型)1800台超える受注に 続く第2弾・中型トラクターはSL33Lに決定
全農は平成30年度から取り組みを始め、好評をいただいた共同購入トラクター(大型)の発注とりまとめを、今年11月末に終了します。さらに、第2弾として共同購入する中型トラクターを「SL33L(製造元:㈱クボタ)」に決めたことを、9月29日に発表しました。
第1弾 大型トラクター
11月末まで注文を受け付け
生産者が必要とする機能を厳選した60馬力クラスの大型トラクターは平成30年10月から供給を始め、今年8月末時点の累計発注台数は39県・1845台と当初の目標台数である3か年で1000台を大幅に上回る実績となっています。
共同購入トラクター(大型)の生産者購入価格は標準的な同クラスの購入価格(450万~520万円)と比べ、25〜35%の価格低減効果がありました。JAグループが全国の生産者の需要をとりまとめ、全農が一括購入することにより、メーカーの製造・流通の効率化を促し、生産者への価格メリットを還元することができました。
最終発注のとりまとめは今年11月末としており、累計2000台を目指して推進を継続中です。
第2弾 中型トラクター決定 33馬力、総排気量は1・8Lに
今年12月から供給スタート
全農は、平成30年から実施している大型トラクター(60馬力クラス)の共同購入に続く第2弾として、中型トラクター(開発要求28〜35馬力クラス)の型式を決めました。
共同購入の取り組みによって、生産者の購入価格は標準的な同クラスのトラクターと比較し、おおむね2割程度の価格引き下げ(※1)を実現しました。令和2年12月から出荷を開始し、3年間で2000台の取り扱いを計画しています。
この取り組みでは、中型トラクターの仕様について1万人を超える生産者にアンケートを実施した他、生産者3団体(日本農業法人協会・全国農協青年組織協議会・全国農業青年クラブ連絡協議会)と全農による資材事業研究会で徹底した議論を行い、生産者の営農規模と栽培品目拡大を支援するために必要な仕様を決定しました。これに基づき、令和元年6月に国内農機メーカー4社に開発要求を行いました。
その後、生産者3団体の代表者とともに各メーカーの実機や試験データを確認し、共同購入トラクターをSL33L(製造元:株式会社クボタ)に決めました。ほぼ1日無給油での作業を可能(※2)とする燃料タンクを備えていることや、ノークラッチ変速により、露地だけではなくハウス内でも余裕のある作業を行いたいという生産現場の要望に応える仕様になっています。
第1弾の大型トラクターの取り組みと同様、生産者の需要を取りまとめ一括発注を行うことで、メーカーの製造・流通が効率化でき製造コストを削減できること、JAグループが全国の生産者に結集を呼びかけ、積み上げた必要台数を背景に入札を実施することによって、生産者の購入価格の引き下げを実現しました。こうした取り組みを通じて、全農は引き続き生産者の営農を支援していきます。
※1:価格引下げ率は地域により異なります。
※2:製造メーカーによるロータリー作業圃場測定によります。